和也と相葉くんが部屋から出て行った後、まだ布団の中にいる潤の側へ行き、


「潤、おはよう。」

と言いながら、横たわっている潤を抱き起こし、そっと潤に口づけをした。


フワリと潤の細くて華奢な腕が俺の背中に回されて、口づけは深くなり潤の口内を味わった後、名残惜しいけれど潤の唇からそっと離れると、


「ふふふふ。

しょおくん、おはよう。」


とギューッと抱きついてきて言う潤に、



「潤、そろそろ起きよっか。」

と言いながら、潤の頬を撫でてやると、


「うん。

支度しなくっちゃ。」


と言い、潤は着替えを始めた。


潤の着替えが終わったので、客間へ向かい襖を開けて中に入ると、和也と相葉くんはまだ来ていおらず、広い客間に一人ポツンと座っている智くんに、




「和也と相葉くんは?」

と尋ねると、


「和也と相葉ちゃんはまだ来てないよ。

そろそろ来るんじゃないかな?」

と返ってきた。


とりあえず座って待っていようと思い、ちゃぶ台に目をやると既に朝御飯の用意がされていた。


花浅葱はやっぱり手際がいいな、


なんて思いながら、潤と隣同士で座って待っていると、スッと襖が開き和也と相葉くんが入ってきた。


「あ、ごめん。

お待たせしちゃったね。」


と和也が言うと潤が、



「ううん。

ボク達も今来たばかりだから、大丈夫だよ。」

と言い、



「ねっ。」

と俺を見て微笑むので、


「ああ。」

と答え、ニコニコと俺を見つめてくる潤を見ると、ついつい口元が緩んでしまう。




和也が何か言いたげにこちらを見ていたが、相葉くんに


「にのちゃん、座ろっか?」

と声を掛けられ、



「うん。」

と答えてそのまま何も言わずに、相葉くんと隣同士で座っていた。



暫くすると襖がスッと開き、


「失礼します。」

と言いながら紅藤が、お盆の上に御飯をよそったお茶碗を乗せて客間に入ってきて、和也と相葉くんに御飯を配膳していると赤紅もやって来て、和也と相葉くんに会いたがっていた赤紅と紅藤は楽しそうに二人と話をしていた。

赤紅と紅藤は、和也と相葉くんに頭を撫でられ嬉しそうにし、こちらへとやって来た。


「智様、ご飯どうぞ。」

「智様、お味噌汁どうぞーっ!!」


「おう、紅藤、赤紅、ありがとう。」




「「翔様、潤様、ご飯とお味噌汁をどうぞっ!!」」

「紅藤、赤紅、ありがとう。」


「ふふふ。紅藤、赤紅、ありがとうー。」


味噌汁の配膳を終えた赤紅が、


「花浅葱が、昨晩智様が飲み過ぎているだろうから、しじみのお味噌汁にしました、って言ってましたよー。」

と言うと智くんが、


「しじみの味噌汁は有難いが、飲み過ぎているは余計だ、って花浅葱に伝えておいてくれ。」

と言うと、赤紅と紅藤がクスクスと笑いながら、


「「はーい。」」

と返事をし、



「「それでは失礼します。」」

と言い客間から出て行った。





「あれっ?一緒に食べないんだ。

そういえば花浅葱さんもいないね。」

と、和也が言うと智くんが、


「ああ、アイツら久しぶりに会うから、花浅葱と赤紅と紅藤は、三人で一緒に向こうで食べるそうだ。」


襖の向こうにある勝手を指差しながら言った。






「じゃあ、そろそろ食べようか。」

と言う智くんの合図で、



「「「「「いただきますっ!!」」」」」

と言って食事を始めた。




「しょおくん、このお魚さん美味しいよ。」


「うん。んまっ。

潤、きんぴらごぼうも美味しいよ。」


「本当だーっ!!

美味しいっ!!」



「「やっぱり花浅葱のお料理は美味しいねっ!!」」


「智ぃー、良いお嫁さん貰ったねー。」

と潤が言うと、


「花浅葱は嫁じゃないってっ!!

翔くんといい、潤といい、何言ってるんだか…。」


と言いつつも、智くん満更でもない顔をして味噌汁を飲んでいた。






暫く食事を楽しんでいると、智くんが和也と相葉くんに、



「和也と相葉ちゃんは今日帰るのか?」


と尋ねていた。



「はい。朝のうちに出発しようかと思っています。」

と和也が答えると、潤が和也を見て寂しそうに、


「かず…、やっぱり帰っちゃうんだ。」

と言った。



やっぱり和也が帰ると潤は寂しがるな…。
と思い、


「潤も寂しがるし、また遊びに来ればいい。」


と言うと潤が嬉しそうにコクコクコクッと頷き、


「かず、また遊びに来てっ!!」

と言った。



それを聞いていた智くんが、


「おう。その時にはウチに泊まればいいさ。」


と言うと相葉くんが、



「えっ!?いいんですかっ!?」

と答えると和也が慌てて、


「ちょっとっ!!

何で相葉さんが答えるんだよっ!!」

相葉くんに文句を言っていた。



「にのちゃん、ごめん、ごめんね。」

と言いながら、相葉くんは和也に両手を合わせて謝っていた。






そんな二人を見ていた智くんが、



「はははっ。相葉ちゃんと一緒に遊びにくればいいさ。

それにここは師匠の…、和也のお祖父さんの家だからな。」


「じゃあ、また相葉さんと一緒に遊びに来ますね。」


と和也が言うと、潤がキラキラと目を輝かせながら、


「かず、また来てくれるんだねっ!!」


とあまりにも嬉しそう言うので…。



和也には『また遊びにくればいい。』と言ったが、こんなに潤が喜ぶとこれはこれで複雑な気持ちになるんだよな…。




すると和也がちゃぶ台の向こう側から潤の両手を和也の両手で包み込み、ギュッと握りしめながらニッコリと満面の笑みを浮かべて、



「うん、また来るねっ!!」


と言った。


和也…、絶対にワザと潤の手を握って言ってるだろっ!?

早く潤の手を離せっ!!

と心の中では叫んでいるが、潤の前でそんな事を言うわけにはいかず、一人でやきもきしながらその場を過ごした。







⭐ to be continued ⭐


今日は潤くんの入所記念日ですねクラッカー

潤くん、入所24周年おめでとうございます。

そして、潤くんジャニーズに入所してくれて、ありがとう照れ
嵐でいてくれて、ありがとうラブ