ホテルに戻り部屋に入ろうとカードキー差し、部屋のドアを開けようとしたその瞬間、

ドンッ

誰かが勢いよく扉を開けて俺の胸にぶつかってきた。

「おわっ!!」

「うわっ!!!」

自分の胸元に目をやると、

えっ!?
子供…?

「大丈夫か?」
と声をかけると

鼻をさすりながら涙目のその子は
「大丈夫…で…す…。ごめんなさい…。」
と、謝ってきた。

女の子…?
いや…男の子か…?

色白の小さな顔に大きな瞳。
目鼻立ちのハッキリとした…。

この子は…。
この顔は…。

潤…?
潤の子供の頃にソックリだ。

思わず
「じゅ…ん…?」
と呟いてしまっていた。

「えっ?お兄さんボクの名前を知ってるの?」
「事務所の人…?」
首を傾げてウルウルとした大きな瞳で俺を見つめてきた。

はっ?
どういう事…?
名前が偶然同じなだけかも…?
と思い、
「じゅん…くん…、苗字は何だったっけ…?」
と聞いてみると…。

「松本です!!」

「松本 潤ですっ!!」
と笑顔で答えてきた。


ふぅ〜ん。
〝まつもと じゅん〟くんか…。
ん…?
〝まつもと 〟…?
〝じゅん〟…くん…?
松本 潤〜!???

待て待て待てっ!!
松本 潤だとっ!?

この顔で〝松本 潤〟は、あの
〝松本 潤〟しかいないだろっ!!?
って事は、潤…!??

頭が混乱してフリーズしていると、


「お兄さん、大丈夫?」
と、小さなじゅんが声をかけてきた。

「う…ん、大丈夫だよ…。」
いや…、大丈夫じゃないだろっ、俺っ!?
何がどうなっているんだっ!??

「それならよかった。ずっと固まっているから、どこか痛いのかと思って…。」
と、俺を見上げてきた。

「どこも痛くないよ。心配してくれて、ありがとう。」
と言いつつ、焦っているのがバレないように、笑顔でじゅんの頭を撫でながら、ふと辺りを見渡してみた…。




⭐to be continued⭐