作・演出 池田純矢 主演 松岡充
10月27日 大阪 昼公演を観ました
感想書くの遅れがちー
ネタバレありです
゚+。:.゚ஐ⋆*❁゚+。:.゚ஐ⋆*❁゚+。:.゚ஐ⋆*❁
池田純矢さんが
まだ若い役者さんなのに劇団を立ち上げて
作・演出も手掛けている事に興味を持って
1度観てみたいと思っていたら
今回は松岡くん主演だしちょうどいいと思って
チケットを取ったんですけど
まずなにより池田さんの
身体能力の高さに驚きました
今回ヴォイスっていう魔法みたいなのがあって
それを歌とダンスで表現するんですけど
その動きが滑らかでとても素敵だし
高く跳んでの着地も音もなく軽やかだった
まあ名前もガブリエルなので
ズバリ天使の役なんですけど
大阪だけだったらしいんですけど
セットの高い所から落ちるシーンもあって
ビックリはしたんですけど
その落ち方が本当に 羽根が生えてるみたいに綺麗で 高さなんてないように見えてしまう
不謹慎な場面ですら終始ケラケラと笑ってて
ちょっと不気味だけどやっぱり可愛い
天使ってこんな感じかもと思えました
オスカー・ワイルドのサロメを原案として
その後の世界なのか
別世界なのかは定かではないですが
原案サロメと違う展開で違う結末なんですけど
有名なセリフやシチュエーションが
ここで使うんだーって思って面白かったです
多分私みたいに本当にうっすら知ってる位が
面白がれるかなと思う
松岡充くんがヨカナーン役で
無愛想で老成した役…かと思いきや
割とはっちゃけた可愛い役でした
曲がロック調で結構難しいけど
松岡くんには合っていた気がします
歌うシーンはお芝居というよりLiveっぽくて
歌もさすが上手いんですけど
なにより動きが格好良かった
さすがロッカー魅せるなあと思いました
途中で多分アドリブも含んだコント
(って言っていいのかな?笑)
が入るんですけどここめちゃ笑いました
最初は あーふざけちゃった?て
ちょっと思ったんですけど
松岡くんの意外なパントマイム能力と
なによりアテレコするナラボート役の
納谷健さんがめっちゃ上手かった
私が観たのが千秋楽の日の昼だったので
そこまでで出来上がってたのもあるでしょうけど
すごいテンションで早口で捲し立てていたけど
ちゃんと聴き取れたしちゃんと面白かったです
これ何気に難しいと思うんですよ
シラけてダダ滑る危険がある
でもテンション高くて可愛かった
ヨカナーンのキャラは崩壊するけど(笑)
ナラボートはキャラの可愛らしさが強調されていてそこが良かったなと思いました
敵となるヘロデ王が歌うシーンが多い気が
したんですけどこれがちょっと…
まあ私の好みではなかったってだけですし
その日の調子もあるとは思いますが
見た目はとても美しくて
禍々しい雰囲気はとっても素敵なんですけど
狂った悪の王というより ヒステリックで
なんだか小物感がしたのがイメージと違ったかな
これも好みの話ですけどね
孤独で哀しい人なんだなとは思いました
演出の意図はわかりませんけど
ヘロデ王が本当に若々しくて美しいがために
サロメへの執着のシーンで
ロリコン感があまり出なくて
まあ義理の父親に撫で回されているのは
なんにしろ気持ち悪かったけど
どちらかと言えばヘロディア妃が若い男に
相手にされなくて発狂しているみたい
ヘロディア妃の自分本位さと痛々しさが
わかりやすくなって良いのですが
シルビア・グラブさんは歌もお芝居も
さすがしっかりしていて出番があると
安心出来ました 場が締まるというか
なんというか全体的に若いんですよね
それが悪いって事もないんですけど
もと奴隷で王妃の側女のラバン役の
吉田仁美さんも嫌な役だけど
特にアイドルみたいに歌うシーンが可愛かったし
芋洗坂係長も大活躍でした
アンサンブルの皆さんのダンスも重要な役を
担っていてとても綺麗で素敵でした
そしてなによりサロメが良かった
特に声がめっちゃ好きです
最初初めて会った門番のナラボートに
かなり強引な事を言うので
良くあるわがままで世間知らずなお姫さん
って感じかと思ったんですけど
こういうただ何も知らない事を
汚れがないって言うのってどうなんって
ちょっと思うところもあるんですけど
観ている内にサロメが本当に心美しくて
純真なんだなと思えてきて
ナラボートが命をかける気持ちがわかる
サロメとナラボートの絡みが特に好きでしたね
この世界のサロメは本当に聖女ですけども
自分を慕っているとわかっている男の前で
別の男に熱烈に愛を告げるサロメは
(最後にはサロメのために死ぬ訳ですし)
やっぱり悪女じゃない?と思いました
悪意なく破滅させる
聖女と悪女は紙一重って感じ
豊原江理佳さん今までどこかで観たことが
あったかわからないんですが
歌もとても綺麗でしたし演技も好みでした
声を発すると全身がなんだかキラキラしてて
本当に可愛かったです
お話はね
ちょっと破綻してない?とも思ったんですけど
何故そこでヴォイスを使ったのか
何故そこで自ら首を落としたのか
どこかで首を落とさなきゃ「出現」のシーンが出来ない訳ですけど
ちょっと話の持って行き方が納得いかなかった
まあ古典とか神話とかって破綻してないかと思うものも多い気がするから…笑
あと輪廻転生とか時間の巻き戻しとか
そういう要素も絡むとそんな細かいこと思っても仕方ないか…と思いましたけど
そしてエンドロールはこれまたわかりにくい!笑
前説で拍手するタイミングの指南まであって
演出とかもめちゃ丁寧だったのに
最後の突き放し方はいきなりどうしたん?て思いました
最後松岡くんが歌うところで
他の役者さんが出て来てて
それがカーテンコールだったんですかね
東京を経ての千秋楽とはいえ
大阪はまだ2日目で
あまりわかっている人がいなかったのか
みんな無反応 もしくは静かに観るべき所なの?
その後会場アナウンスがすぐに流れて
あれで終わりなんだ とそこでわかったので
あんなにも丁寧なレクチャーをするなら
あそこで手拍子でも促してくれてたら
もう少し終わったことがわかりやすかったかも
観てる方もね最後はみんなで盛り上がって終われたらスッキリするんですけどね
最後であれって思ってしまいました
まーカーテンコールなしを望む事に
別に不満はないんですけども
あと『ヴォイス』って宣言して歌い出すのが
ごめんなさいめちゃダサいと思ったけど
段々とヴォイス待ちしてしまう自分が
自分で面白かったです
皆さん可愛らしくて
歌もダンスも素敵でした
楽しかったです 観れて良かった