杉野さんのヘンタイ講義 -9ページ目

ドットハック セカイの向こうに

「ドットハック セカイの向こうに」を見てきました。

東京23区では3館だけの上映。
近所のテアトル新宿で見ました。



・声、大丈夫だよ
 一番心配というか、どうなんだろーって思ってた要素なんですが声ですよね。
 俳優さんが声あてるときはドキドキです(笑
 でも全然問題なかったです。自然に聞けました。

 
・絵、大丈夫だよ
 絵がすっげー独特で躊躇される方もいると思いますが、
 僕としては全然大丈夫でした。
 ゲームやってるみたいな感じで自然に入ってきました。
 ゲームみたいに動かないってことではなくて、ぬるぬるもにょもにょ動きます。
 主人公の有城そらやそのプレイキャラであるカイトはとくに表情豊かで
 カワイイですよ(笑


・なんで3Dなん?
 この映画、意外かもしれません3D映画なんですよ。
 僕は最初の印象として「ぇ、これ3Dにする意味なくね?」って思ってたんですが、
 数分見ていて理解しました。
 3D映画を見るとき、見る人は「3Dメガネ」をつけます、
 これが劇中のヘッドマウントディスプレイとダブらせているわけです。
 見ている我々がまさに「The World」にログインしてプレイしていると。
 ああ、これをやりたかったんだな、と。納得。


・どこ見たら良い?
 (ボーカル)曲や効果音、エフェクトがすんごい綺麗です。
 ガチですごい。残念なのは出てくるシーンが少ないことですが。
 良い音、良いエフェクトです。
 エフェクトに関しては全く見たことがないレベルだったので非常にワクワクしました。
 

・ぶっちゃけ脚本(シナリオ)どうなん?
 これがちょっと残念というかもったいないというか。
 .hack(ドットハック)って独自の世界観とメディアミックスでここまでグーッと人を惹きつけてきたと思うんですが、
 その特性やオリジナリティが上手く出てない。

 ぶっちゃけると話の大筋が「サマーウォーズ」に似てる(汗
 いや、それだけだったら良いんですよ、ハリウッド映画とか脚本大体一緒だしね。
 でも主役の声が桜庭ななみさん(サマーウォーズのヒロイン役)なんですよ(笑
 これはちょっとなんていうか、残念ですよね。
 テーマや世界観的に一般大衆に見せようと思ったらそうならざるを得ないという部分もわかりますが、
 そこを突破できなかったのかなぁ、と。

 あと、残念だったのが、世界観を使った良い伏線をズブズブっと埋めてて
 「あ、これは良い伏線だなぁ、どうやって回収するんだろ」とわくわくしてたら
 1シーンのギャグオチとして回収されちゃって「ええええ、もったいねぇ!」って思いました。

 クライマックスもちょっとグダグダっとしちゃってて、
 「ハイ、ここがクライマーーックス!!」っていうポイントが上手く作れてない感じがした。

 シナリオに関しては僕は辛口だったりするんでそこは差し引いてどうぞ(笑


・それで、面白い?
 どっちかっていうと面白くないほうだとは思うんですよ(笑
 でも学ぶところはあるし、.hackファンへのサービスもちょこちょこあるし。
 なによりここまで新しいことに挑戦した .hackProject はすごいと思うし、
 ゲームから始まってこんなところまでいっちゃうんだっていうのを感じるのも良いと思う。

 あれなんですよ、
 作品としての魅力、キャラや世界観はあるのに、
 こじんまりまとめすぎた感じ。
 こじんまりしちゃってるんですよね、いまいち○○しきらないというのが随所に感じられる。
 ( 色々難しいこともあるんだろうなぁ・・・と思ったりしますが )

 そのこじんまりした感じが23区で3館しか上映がないっていう現実につながってるんじゃないかなと。

 まあ、そんな感じ。