4時起き、5時半出発。
3時間、11マイル(17キロ)歩く。
今日で、出発からちょうど2ヶ月。
気を紛らす為に出発日からの事を仔細に思い出そうとする。
韓国、中国、モンゴル、、、

負けたくないなぁと思う。
自転車を押して歩いている事になんの意味もないけれど。
世の中、意味のない事の方が多いものだろう。
自分の背骨の太さを信じている。
俳優時代もしんどかった。
大阪で働いていた時は「隊長」と呼ばれていた。
まだ負けられない。

Hornseaという小さい町が転機となる。
割と大きな町だったので、サイクリングショップを探しながら歩く。
道行く人におしえてもらい、案内までしてくれる。
そして、あった!チューブはおろか、タイヤまで。
ブレーキは全く同じ物はないと言われたが、それでも十分。
チューブ2本、タイヤを購入し、教会脇のベンチで装着開始。
すると通りかかった自称「元ワールドクラスのサイクリスト」が現れ、手伝ってくれる。
手際がいい。タイヤの着脱にいっさい器具を使わなかった。すごい怪力。

走り出す。
快適!
時速12マイルも出る!
さっきまでは歩いて3.5マイルだったのに。
腕まくりしても大丈夫。
調子に乗って飛ばす。
4マイルほど行って、道を間違えてしまっていた事に気づく。
、、、僕はいつまでたっても、、、
しかし、その後も快調。
16時に着ければいいなぁと思っていたキャンプ予定地を
12時に通り越し、さらに次のキャンプ地、Scanboroughまで飛ばす。
朝に建てたプランより先に進めるのはこれが初。
最高!
と思っていたら、Scanboroughの少し手前で思い出したように前輪パンク。
修理しようとしたが、穴が小さいのか、分からない。
スペアチューブも鞄の中。
また町中を自転車を押して歩く。

Scanboroughは坂が多い。登ったと思ったら下って、また登り。
ブレーキがイカれているので、歩いた方がいい。

17時頃、キャンプ場に到着。
フレンドリーなスタッフ、きれいなシャワー、トイレ。
居心地がいい。

Whitbyまであと25マイルほど。
もう歩いてでも行ける距離。
なんとか完走できそう。よかった、、、
学校に電話を入れ、明後日22日の15時にバスターミナルでと待ち合わせを約束する。
隣にテントを張っていたキャンパーがハッシシをやらないかと。
ごめん、全くにそんな気分じゃないんだ。
残った食料をふんだんに使い、晩ご飯。
あと少し、、、気をつけて走ろう。