美しすぎて、もう何も分からなくなるぐらいの。 
そんな世界に出会ったとき。 
君ならそれを、君の大切な人に、 
いったいどうやって伝える? 
そんな問いかけが、 
バックパッカーたちの間にはある。 

精を込めて写真に収めるという人。 
筆を尽くして、手紙に書くという人。 
ただ想い願い、そして祈るという人。 
そしてある人は、こう言ったという。 
「自分が変わってゆくこと」 
その風景に出会ったことで、 
自分が変わってゆくこと。 
結局は自分そのものでしか、 
何も伝わらないんだから、と。 

彼の死をそんな思いでしか今は、 
受け止めることができない。 
生きる意味は百万遍もあって、 
死ぬ意味なんて一つもない。 
それでもある日、人は死ぬ。 

いつだってそう。 
ゼロになってはじめて。 
カウントダウンがいつかに始まっていたことを、 
ある日唐突に、それは知らされる。 

全部夢ならいいのに。 
全部嘘なら、それでいいのに。 
朝になったら、何かが変わっていそうな、そんな気もするよ。 
だからそう祈りながら、今夜は、 
おやすみなさい 

おやすみなさい。 
 

 

三沢光晴さん 試合中倒れ死亡 
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=867107&media_id=2