Londonは夜中でも市内バスが走っている。
もちろん30分に一本などと便数は減るが、なかなかに便利。
Victoria駅からKings Crossまで。
日曜日の深夜、N73ナイトバスに乗る。

運転手からして少しぶっ飛んでる。
半袖からのぞく両腕は入れ墨でびっしり。(おしゃれタトゥーではない。)
乗ってくる乗客も酔っぱらいや、
真夜中にLondonに到着したばかりという人が多い。
バス停でチケットを買ってバスに前から乗り込むのだが、
その際、運転手にからむ乗客が多い。

「札しか持ってないんだ!コインに両替してくれ!」 運転手は両替できない様子。
「娘の誕生日にねぇ、、、」と延々孫娘の自慢話を続けるおばあさん。
「誰かが俺の靴を盗みやがって!」 怒りを運転席にぶつけている若者。裸足。
「バス代がないの。キスしてあげるから乗せて」 スクリーン越しにキスを求めるおばさん。却下されている。
「Victoriaステーションには行きますか?」 駆け込んで来たフランス語のバックパッカー。ここですからと諭されて無言で下りていく。

夜のLondon市内をバスが走り抜けていく。
バスには車内放送が無いため、
しっかり外の景色を見ておかないと乗り過ごす。
Novotelのホテルが見えて、Kings Cross駅の青い看板が見え始めた。
Stopのボタンを押し、マフラーを首に巻き付ける。
減速、停車、ドアが開いて。
「今日は冷えるねえ」なんて言いながら、
タラップを駆け下りて、ホテルまでの道を歩き始める。

学校が終わったらしばらく、Londonにいるのも悪くないと思い始めている。