毎朝同じ電車に乗る、という幸せについて。

 

7:41の始発電車。

必ず座れる区間急行。

緑の2列シート、車窓の景色。

 

乗客の顔も変わらない。

角刈りのサラリーマンはいつもの、テレビ欄だけ家に置いて来た朝日新聞。

北浜で降りるおじさんは5月になってようやく夏服に変えた。

大和田で乗って来る女子高生はローファーの踵を踏むのをやめた。

 

きっとこんな小さな「変わらない」という事が、幸せの礎(いしずえ)なのだと思う。

そしてもうすぐ、僕はここを出てゆく。