受験ブログ1発目として、まずは僕の受験生活を振り返って京都大学工学部物理工学科に合格するまでの軌跡についてお話ししたいと思います。長くなったので前編後編にわけました。受験生、特に京大を目指す受験生にとって参考になれば幸いです。また、頑張る受験生を勇気づけられる内容になれば良いなと思って執筆しました。

 

 まず、僕は中学受験をして私立の中高一貫校に通っていました。高校の偏差値で言うと69くらいになります。そして僕は中学1年生の始めに運動部に所属してからは、部活と遊びばかりの毎日を送っていました。中高一貫校は、高校受験をしない分中だるみしやすいとよく言いますが、僕はその典型例でした。学年順位は一番悪い時で180/250ほどまで落ちていました。毎年僕の学校からの東大京大合格者は浪人合わせて10~20人ほどでしたので、この当時はまさか自分が京大に合格するとは夢にも思っていなかったでしょう。

 

 中学校を卒業しそのまま高校に入学したころには、学年順位はなんとか2桁台に入るくらいには持ち直していましたが、この頃の自分は大学受験のことなどあまり良く考えておらず、学校の定期テスト前だけ集中して勉強しているというくらいでした。

 

 そんなある日、僕が京都大学を目指すきっかけとなる出来事がありました。そのきっかけとは僕が当時通っていた塾での塾長との面談での塾長の一言でした。特に深く考えることなく、志望大学の欄に第一志望:神戸大学とだけ書いて面談に臨んだ僕に対して、塾長はこう言いました。「え、志望校低くない? まだ高1なんだし、京大くらい目指してみたら?」と。本当はこんな率直に言われたわけではないんですけどね(笑)。塾長にとっては何気ない一言だったかもしれませんが、僕はこの言葉から、「自分も京大なんて目指して良いんだ」と感じて勉強へのやる気に火がつくきっかけになったと感じています。

 

 そこから、高校2年生の間は部活動をしていない時間に少しずつ勉強を始めていきました。なんだかんだ高校2年生でも勉強をあまりしていない人は多いので、勉強を開始したばかりの頃は簡単に結果がついてきました。英語塾に通いだした甲斐もあり、高校2年の始めと比べて、英語の偏差値が高2の夏の進研模試で65位の状態から、2月の進研模試では、記述,共テともに偏差値80,駿台模試で偏差値60まで伸びました。いま振り返ってもこの半年での英語の成長が、受験生活を通して最も伸びた経験だと思います。元々数学は得意だったのもあり、高2の2月には、駿台模試で京大物工B判定,阪大以下A判定、阪大同日体験模試でも阪大A判定を叩き出すことが出来ました。この模試の結果を受け、当時の僕はこのまま行けば京大はまだ分からないけど阪大ならいけそうだなと慢心してしまっていました。しかし、高校3年生の部活引退後に僕の受験生活のどん底が待ち受けていたのです。

 

 結局部活動は引退の5月末まで、ほぼ週7でやり続け、部活後にさらに外部に練習に行っていた程でした。最後の県体が終わり、部活を引退した僕には、引退後すぐに駿台模試、さらに東進の京大本レも待ち受けていました。この2つの模試がまず、僕の受験生活のどん底への入り口でした。2つの模試の成績を載せておきます。

 

第1回駿台全国模試

英語 131/200 偏差値68.7

数学 52/200 偏差値43.8

国語 65/200 偏差値37.1

物理 30/100 偏差値47.9

化学 49/100 偏差値55.6

 

総合偏差値50.1 京大工学部(物理工) D判定

 

第1回京大本番レベル模試

英語 78/150 偏差値54.3

国語 42/100 偏差値56.5

数学 60/200 偏差値44.9

物理 50/100 偏差値54.3

化学 25/100 偏差値46.1

 

合計 314.8/800 偏差値50.4 京大工学部(物理工) E判定

 

 はい...。判定が悪いのはそうなんですが、数学が顕著に悪かったんです。現役の高3の夏前に理科は基本みんなボロボロなので仕方ないですが、それまで進研模試なら偏差値80,駿台模試でも偏差値60台は取れていた、一番の得意科目であった数学が偏差値40台となってしまったんです。この時から、僕は受験を迎えるその日まで数学に悩まされることになります。

 

 夏休みになり、本格的に冠模試も始まりました。また成績載せておきます。

 

第1回京大入試オープン

英語 88/150 偏差値61.6

数学 48/200 偏差値44.5

国語 29/100 偏差値43.1

物理 26/100 偏差値41.9

化学 33/100 偏差値47.0

 

合計 280/800 偏差値47.0 京大工学部(物理工) E判定

 

第1回京大入試実践

英語 58/150 偏差値49.2

数学 64/200 偏差値52.8

国語 39/100 偏差値52.4

物理 59/100 偏差値56.2

化学 36/100 偏差値49.0

 

合計 315/800 偏差値52.0 京大工学部(物理工) D判定

 

 これはまた京大オープンの方は悲惨な結果ですね。英語の勉強の成果は出ていますが他の教科は...。駿台の京大実践の方はどの教科もバランスよく取れてはいますが、結局平均点しか取れていないので合格するには全然足りていません。そしてやはり数学が悪い...。夏頃から数学の勉強に多くの時間を割くようになりましたが、当時の僕にはなぜ自分が数学でこんなに点数を取れなくなったのかが分からず路頭に迷っていました。当時の僕は進研模試では取れていたから、応用力が足りないのではないかと難しい参考書に手を出して、応用力をつけようとしていました。そんな僕に追い打ちをかけたのが夏休みの最後に受けた阪大本レと夏休み明けの進研模試(記述)でした。京大志望の自分ならA判定を取らなくちゃと挑んだ阪大本レ模試の結果は...

 

第2回阪大本番レベル模試

英語 84/200 偏差値47.5

数学 94/250 偏差値49.3

物理 45/100 偏差値56.0

化学 13/100 偏差値46.7

 

合計 250.6/700 偏差値49.5 阪大基礎工(電子物理科学) D判定

 

 この模試が返却されたときに1番ショックを受けたのを覚えています。英数ともに偏差値50以下で、自分の高校の阪大模試受験者の中での順位は6/9でした...。ずっと京大を目指してきて、阪大なら合格できるだろうと思い込んでいた自分にとっては大きく自信を失う出来事でした。さらに夏休み明けの進研模試(記述)の結果は...

 

第2回ベネッセ・駿台記述模試

国語 98/200 偏差値60.0

数学 105/200 偏差値56.8

英語 124/200 偏差値66.0

物理 83/100 偏差値67.6

化学 76/100 偏差値70.2

 

総合偏差値65.9 京大工学部(物理工) D判定

 

 言うまでもないですね...。数学がとにかく悪いです。難しい問題ばかりの模試じゃない駿台ベネッセ模試でも点が取れないとなるといよいよなす術がなくなってきました。ただ、冠模試は置いておいて進研模試では理科の点数がずっと高得点で安定していました。今回は載せていませんが7月の記述模試では物化ともに偏差値75以上取れていて、当時の担任にも理科でなんとか稼ごうという話はしていました。

 

 ここまで挙げてきた6月の駿台模試から駿ベネ模試までの模試ラッシュによって、僕の自信は完全に無くなっていました。間違いなくこの7~9月が僕の受験生活で一番しんどかった時期だと思います。勉強していても、段々近づく受験と伸びない自分の成績に不安を感じて、勉強に手がつかなかったこともありました。正直夏休み明けは、夜にベッドに入ってからほぼ毎日泣いていたと思います。

 

 ここまで、僕の受験生活(前半)を振り返ってきましたが、正直これまでの模試結果を見たら落ちると誰もが思うと思います。こんなどん底を経て僕はどのように京大に合格したのでしょうか、後編では秋以降僕が逆転合格するまでの話となぜ合格できたのかについての僕の考えについてお話しようと思います。長い文章でしたがお疲れさまでした。後編もお楽しみに。