実家にて。


母のフラワーアレンジメント作品のそばに、

懐かしいものが置いてありました。





小学校時代に使っていた、方位磁針グッド!



なぜ今更ここに置いてあるのかちょっと不明なのですが、

方位磁針といえば、みやじゅんには甘酸っぱい想い出がありますいちご





それはみやじゅんがまだ大学2年生の頃学校


語学の授業はクラス制で、1年次からほぼ同じメンバーだったのですが、

前の年に単位を落とした先輩も、ちらほら同じ授業にいらっしゃいました。



その中で、ひときわ輝いている男の先輩がいらっしゃいましたキラキラ


身長185cm以上(推定)、顔はB'zの稲葉さん似!!



月曜日の英語の授業に、必ず10分遅刻で登場。

爽やかな笑顔と破れたジーンズのインパクトの強さに、

彼の登場シーンはいつも、教室中の空気が一瞬止まっていました。


そう、彼はクラスの女子全員の憧れラブラブだったのです。



授業で出欠を取っているので、彼の名前は把握済みでした。

仮にAさんとします。

クラスの女子で「Aさんファンクラブ」を結成し、

彼にまつわる情報収集に勤しむ毎日が続きました。


まずは、Aさんが所属している「専修」の情報収集。

みやじゅんの大学では2年次から、希望もしくは成績に応じ、

全部で19の「専修」に分かれて、それぞれの専攻分野を履修します。

だから語学授業の同級生たちとも、専攻分野はバラバラ。


そんな中、クラスのある男子が、Aさんを他の授業で発見しました。

そこで、Aさんは「ドイツ文学専修」であると判明したのですドイツ


ちなみにみやじゅんが所属していたのは、

19ある中でも最も新しく、かつ最も自由度の高い「人文専修」でした。


「自由度が高い」というのは、他の「専修」の授業も履修できるから、

・・・というか履修が義務付けられていたというのが実際のところですが、

みやじゅんは2年生の秋にふと思い立ったドイツ留学の準備も兼ね、

また、Aさんとの遭遇率をアップアップさせるため、

3年次に「ドイツ文学専修」の授業を取りまくることにしました本



Aさんは授業が終わるとすぐに教室を出てどこかに行ってしまうし、

秋になると授業そのものにだんだん出席しないようになりましたが、

たまにキャンパスのスロープ(=坂)の脇で寝っ転がっていたり、

カフェテリアで仲間と談笑している姿がよく目撃されていたので、

ファンクラブは3年生になっても存続していましたクラッカー


さらにみやじゅんは、3年生になる頃には既に、

「ドイツ文学専修」の先輩とも何人か仲良くなり、

Aさんと同じ授業ではなるべく近くの席に座るようにして、

(でもAさんほとんど授業来てなかったけどねDASH!

徐々にAさんとの距離を縮めていました音譜


先輩たちの情報によると、Aさんは(当時)彼女はナシ。

都立の名門校を卒業し、山手線のとある駅で一人暮らし。

けれども、彼らがいつも口をそろえて言う言葉は、


「マジでAのファンクラブがあるの??」


先輩たちには、Aさんの魅力がわからなかったようですしょぼん



そして、3年生の7月スイカ


同じ授業を履修している「ドイツ文学専修」の先輩たちと一緒に、

カフェテリアで期末テストの勉強をしているところに、


Aさんが颯爽と現れたのです!!


なんでもAさんほとんど授業に出席していなかったので、

誰かにノートをコピーさせてほしかったとのこと。

みやじゅん、迷わずノートをお渡ししましたチョキ


Aさんがコピーを取りに行っている間に、

他の先輩たちが気を利かしてくれて、カフェテリアから出て行き、


ついに、2人きりになる時間がやってきましたラブラブ



みやじゅん、なるべく緊張を隠しながらも、若干挙動不審な状態で、

とりあえずバッグの中から「いちごポッキーイチゴポッキー」を取り出しました。



みやじゅん 「あの、これ、いかがですか?」


すると、Aさんの表情が変わりました。


Aさん 「君って、いつもバッグの中にお菓子持ち歩いてるの?」


ヤバイ、もしかしてドン引きされてる!?

焦りながらも、何故だか嘘をつく気になれず、正直に答えました。


みやじゅん 「・・・はい。」


すると、Aさんの表情がまた変わりました。


Aさん 「俺さ、お菓子持ち歩いている女のコって、

     メチャクチャ尊敬しちゃう恋の矢



意外な展開です!! 


いきなりイイ雰囲気になってきてますラブラブ!



初めてのツーショットにもかかわらず、その後もしばらく会話が弾み、

みやじゅん幸せの絶頂キラキラの真っ只中だったのですが。


突然Aさんが思い出したように言いました。


Aさん 「あ、そういえばさー」


みやじゅん 「え? なんですか?」


Aさん 「この前、秋葉原ですっごいイイ方位磁針見つけたんだ」


みやじゅん 「・・・方位磁針、ですか?」


Aさん 「そうそう、チェーン付いていて、首から下げられるんだよ」


みやじゅん、耳を疑いました。

なぜ、「方位磁針」?? 



みやじゅん 「あ、アクセサリーにするんですか?」


Aさん 「違う違う、便利でしょ?

     道に迷ったりした時とかさ。

    これがあれば自分の家にもちゃんと帰れるし走る人



道に迷った時、自分の家の方角がわからなかったらどうするんだろう?

なんて、突っ込み入れられるはずもなくあせる




しばらくして先輩たちが戻ってきて、2人の時間は終わってしまいました。


別れ際、9月からドイツに留学することを伝えました。


Aさん 「そっか。それは寂しくなるなー。

     でも、俺たぶん留年するから、来年また会えると思うよニコニコ



Aさんを最後に見たのは、その1週間後。

大学の前の道を、颯爽と自転車で走っていました自転車


その胸元には、方位磁針のペンダントが光っていましたキラキラ


どうして先輩たちが、ファンクラブの存在に疑念を抱いていたのか、

なんとなく理由がわかる気がしました。



先輩たちの話によると、みやじゅんが留学中にAさんは、

「お金貯まったら戻ってくる」と言って、大学を休学したそうです。


ファンクラブのメンバーが、バイト先の本屋に偵察に行ったところ、

Aさんは「工学書コーナー」で仕事されていたそうですメガネ


そのうち先輩たちもAさんと疎遠になったみたいで、

Aさんがその後どうしているのかは全くわかりません。

みやじゅんが留学から戻っても、まだ復学されていませんでした。



今でも大学のクラス会では、Aさんのコトが話題に上ります。

みやじゅんたちにとってAさんは、青春の象徴ラブラブでした。


そして、今でもものすごく後悔しているのは、

せっかくお近づきになれたにもかかわらず、

携帯の番号を聞けなかったことです携帯


Aさんは今、どこで何をしているのでしょうか?


もしかしたら、今でも首からぶら下げているかもしれないなって、

方位磁針を手に取りながら、懐かしい気持ちでいっぱいになった、

夏の日の夕暮れ時でした夕暮れ