むかし、ロードスターのエンジンをチューニングしていた時のこと。

常にタイミングライトと工具を携行していたんだけど、行く先々でエンジンの点火時期調整を行っていた。

いまのエンジンは点火進角を自動調整するようになっているのだけど、それとてベースとなる点火時期に対してプラスマイナスの調整をするにすぎない。

で、なぜ点火時期調整をしていたかというと、季節によって、正しくは外気温によって酸素密度が変わるからなのだ。

ただボケーッとクルマを転がしている人は気づかないと思うんだけど、いつも同じコースで同じようにアクセル全開で走っていると、スピードの伸びやコーナー立ち上がりからの加速が微妙に違うことに気がつくはず。

それは気温によってすごく影響を受けるわけで、真冬は酸素密度が高いので点火進角を進めて、より完全燃焼するように調整していたもんさ。



なんでそんなことを思い出したのかというと、先日の日曜日に思いのほかスピードを維持できなかったことから、いろいろ考えてクルマと同じだと思い至ったのだ。

マラソンでベストタイムが出るのは気温が10℃のときだと聞いたことがある。

先日のトラック練習の日は30℃くらいになっていただろうか。

単純に比較すると、10℃の時の酸素密度を1とすると、30度のときは1/(1+30/273)となる。

計算すると、0.901だ。

つまり、同じ標高でも気温が20℃高くなるだけで酸素密度が10%も少なくなってしまうのだ。

もちろん、暑さによる筋の影響もあるだろう。

発汗による水分現象によって血が濃くなり、酸素が筋の隅々まで運びにくくなるだろう。

とはいえ、多くのアスリートが見逃してしまうのが…酸素密度なのだ。



酸素密度とパフォーマンスの相関については調べればわかるだろうけれど、今はわからない。

例えば酸素密度が90%に落ちたときに、パフォーマンスは何%落ちるのか?

その落ちたパフォーマンスから計算して、設定ペースはどのくらいが適正になるのか?

いまはそういうことがわからない。(調べてみたいけど)

なので、手っ取り早くパフォーマンスを客観的に見る方法は、自分の心拍数を見ることなのだ。

走るときの疲労度などによっても変化はすると思うのだけど、この夏は気温と自分の心拍の相関関係を調べてみたい。

例えば気温30℃の環境下でキロ5分で走ったときは、どのくらいの心拍数の推移があって、どのくらいの負荷がかかっているのか?

同じ気温の時に、ペースを上げたら/下げたらどうなるのか?

気温が異なるときに同じペースで踏んだらどうなるのか?

気温と、できれば湿度を記録しておき、そのときのパフォーマンスを記録していくことで、「自分」というマシンのエンジン性能を客観的に見ることができる…はず。



本来論からすると、練習やレースの設定ペースは、分/秒ではなく心拍数で設定すべきだと考えてる。

そんなことを謳っているマラソン理論にはいまのところお目にかかっていないのだけど…ね。