昨日まで、ファルトボートを持っていた。

7~8年前に、澤田さんに譲って頂いた折り畳み式のカヤックだ。



澤田さんには漕ぎ方を教えてもらったり、レース艇に乗せて頂いたりした。

その澤田さんは昨年の夏、50代の若さで鬼籍に入られた。



澤田さんは結婚していなかったけれど、長年連れ添った別府さんという女性がいた。

別府さんもまた、経験豊富なカヤッカーなんだ。

その別府さんから、澤田さんの艇を譲って欲しいと連絡を頂いた。



僕は、澤田さんの艇に乗るのは、僕ではなく別府さんの方が相応しいと思った。

別府さんに乗って貰えるなら僕も嬉しいので、艇を譲ることにした。



いま僕の手許には、澤田さんとの思い出と、彼が愛用したパドルが残っている。