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挑戦しに来たんじゃない!戦いに来たんだ!

各大陸の「王者」が集ったコンフェデレーションズカップ。日本は開幕戦で開催国ブラジルと対戦。真のアウェー、真の真剣勝負と言える舞台での対戦に、大きな喜びと興奮を覚えました。しかし、結果は0-3の完敗。改めて世界の強豪の底力と、ワールドカップ優勝への長い道のりを感じました。

そうした距離を感じるとき、僕らはついつい「挑戦者」になってしまいがちです。自分たちの弱さを認め、限定的に何かを試したくなる心持ち。ある部分を捨てて、ある部分に集中するような戦いをしがちです。曰く「守備的になってどうするのか」「自分たちの形がどれだけ通用するか試すべきだ」「0-3で負けるより1-5で負けるほうがマシ」的な論調です。そういった考え方は決して悪いことではありません。悪くはありませんが、「挑戦者」は未来永劫「挑戦者」のままだと思います。

挑戦者らしい試合とは何でしょう。ブラジルに当たって砕けることか。そんなはずはありません。挑戦者も王者も目指すものはただひとつ。勝利です。今大会の規定で言えば、3試合を通じて勝点を積み上げ、グループ2位以内に入ることがファーストステップ。準決勝・決勝を勝って優勝することがセカンドステップ。それ以外のものを目指しても意味がありません。そういう原点に立ち返れば、「0-3の負け」のほうが「1-5の負け」よりも得失点差+1ぶんマシな結果。挑戦者魂云々ではなく、リアルな戦いとはそういう現実の積み重ねです。気分いい大惨敗よりも、気分の悪い小惨敗を大切にするような戦いだけが、今必要なこと。

日本代表とブラジル代表の間に大きな違いがあったとは思いません。やっていること自体は大差ありません。ただ、地力は違う。普通に走ったときの基本的なスピード。普通に繰り出すパスの基本的な精度・スピード。ボールを普通に止めるときの基本的な技術。身体の質量・サイズ。お互いにグーで殴り合っているけれど、相手のグーのほうが大きくて重くて手数が多いので、ガードの上からでもじわじわダメージが蓄積し、やがて倒されるような話。これは小細工や気合いでどうこうする類のものではありません。時間をかけて、歴史を積み上げ、地力を上げていくことだけが解決策です。トップチームだけ頑張っても、どうこうなる話ではないのです。

現時点の日本ができるのは、普通のことを粘り強く繰り返すことだけ。この日の日本で言えば内田とネイマールのマッチアップなどがそうです。ネイマールにパスが出る。アプローチする。でもネイマールが巧みにボールを保持する。前を向かせないように詰める。でもネイマールが巧みに反転する。守備の構えを取って遅らせる。でもネイマールが巧みに抜きにかかる。重心をよく見て逆を取らせず我慢する。でもネイマールがスピードを上げて縦に抜ける。追いすがって身体で止めようとする。でもネイマール止められない。それでもついていくついていく。切り返して抜こうとする。重心をよく見て中にはいかせない。縦に行く。ついていく。縦に行く。ついていく。エンドラインまできてクロスを狙う。最後までよく見て身体を投げ出す。やっとこ奪い返したら陣地回復のため前に上がる。すぐ奪われる。……そして最初に戻る。この地味な繰り返し。

途中でラクにボールを奪えればいいですが、それができないような相手なら、丁寧な仕事で我慢しつづけるしかないでしょう。技術の差で一発ポン、スピードの差で一発ズバッ、体格の差で一発ゴリッ、そういうラクができないなら我慢するしかありません。「簡単にはやらせない」その一念。もっと低い次元でなら「何となく」で済んでいた仕事を、できる限り丁寧にやりつづける。意識を高く保ち、集中を切らさず、自分たちは決してラクをしない。ラクな考えに逃げない。
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http://news.livedoor.com/article/detail/7772938/
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