『まさか……………
ずっと………待ってた?』
俺が尋ねると、智が堪えられずに
声を震わせて泣き出した。
…………俺のバカ。
……俺のバカ。
俺のバカ。
なんで…………
なんで…………
なんで…………いないって決めつけた?
なんで、智がもうここに来るはずがないって
どうして決めつけた?
ばかばかばか…………
多部ちゃんを送って行く道すがら
神社の前を通り過ぎる時
いつも銀杏の木のしたに智がいないか確認してた………
でも…………
いつも智はいなかった………
…じゃないか………
銀杏の木の下には誰もいなかった……
…………はず……
本当に?
…………本当に…………そうか?
俺は、ちゃんと見ていたか?
いるわけないって思っていなかったか?
さっきみたいに陰に隠れるように立っていられたら
自転車で走っている俺に見つけられたか?
智は…………いたんだ。
いつもここに…………
いつもここで俺を待っていたんだ。
なんで……………気付かなかったんだろう…………
俺は、後悔していた。
智がどうするかなんて関係ない。
智がいようが、いなかろうが
俺は、ここに来るべきだったんだ。
『……………ご…………めん。
…………ごめん。
……ごめん…………な…………
………………智。』
俺は、智を抱き締めながら
「ごめんね。ごめんね。」って
何度も謝った。
呼吸が落ち着いてきた智が
『…俺……たち………………潤くんに………
俺たち………潤くんに…………
………嵌められたんだよ。』
と、衝撃的な真実を告げられた。
『俺たちが……………ここで会ってるのを………
潤くん……………知ってた。』
『え!!』
「潤が………知ってた………
…………嵌められた?
どう言うこと?」
神社の裏の池のほとり
表の方はお祭りで賑やかなのに
ここはまるで別世界。
智と話がしたくてそこに連れてきた。
智は重い口をゆっくり開いて
片言だけど話始めた。
話によると
潤は、智がすきだった。
それは、聞かずとも分かってた。
「俺と喋るな。」っていった時点で
俺を遠ざけようってしてたことは
子どもの浅知恵だ。
でも、そのあとがヤバかった。
俺たちが秘密で会っていること知って
潤がとった行為に
俺たちはまんまと嵌まってしまい
結局、自分たちで
若さゆえの過ちだ……とか
許される恋じゃない………とか
間違ってる………って
俺たちの恋は間違ってるって
智に思い込ませ。
俺たちは別々に歩みだしたんだ。
そして、苦しんで
悩んで……………傷付いた。
智は俺から身を引いて
俺は俺で友達としての智をも拒んだ。
潤は親の力を利用して
智を我が物にするはずだったらしいが
そこにじいちゃんの死。
計画は実行できずに東京に引っ越していった。
それがどうも全貌らしい。