『え?
潤くんが社長さん?』
それは、葬儀から数日経った頃のこと
朝ご飯を食べてるときに
父ちゃんが俺に教えてくれた。
『今すぐ社長って訳じゃないけどな。
お祖父様の遺言状でな
次期社長に潤くんがなったんだよ。』
『え?
お父さんが社長じゃないの
潤くん、中学生だよ?』
『あはは、
だから、成人したらの話。
今の社長は代理で後見人として
このまま社長ではあるが
潤くんが大学卒業したら即社長になるってことだな。』
『大学……を……卒業………したら…………』
『そういうことだ。
でも……まあ………いろいろありそうだがな。』
そう言って、父ちゃんは言葉を濁した。
そう、あれから潤くんに会っていない。
ずっと学校を休んでるんだ。
あの日、潤くんが俺に「友達やめる。」と言った。
それからお父さんに呼ばれて
下に降りていったきり帰って来なかった。
「友達やめる。」
潤くんから言われた時
嬉しいって思うより
なんだか寂しさの方が勝ってた気がする。
「なんでそう思うんだろ………」
潤くんの本心なのかはわからない。
でも………………
潤くんは泣いていた。
寂しがり屋の潤くんが
今も泣いてるような気がする…………
あの日から一週間。
いつもの水曜日。
いつものように、銀杏の木の下で翔くんを待った。
けど、翔くんは結局来なかった。
これでもう二週間になる………んだ。
翔くんは、彼女が出来て
俺の事………
忘れちゃったんだね。
俺に会いたいって思いは
もう無くなったんだ。
友達としても……………
もしかして、そのうち潤くんが来るかも…………
とも思ったけど
潤くんも来なかった。
俺は銀杏の木の下で一人。
「なにしてんだろう…………俺………」
俺の優柔不断な態度で
結局、みんないなくなっちゃった。