神様は意地悪だ。
なんで………
なんで、こんな思いをさせるの?
こんな思いをさせるなら
最初っから会わせてほしくなかった…………
智かもしれないって
変に期待して………
本当に智かもしれないって
ドキドキして…………
俺は………………
バカみたい……………
より一層…………
もっともっと………
智が恋しくなったじゃないか………
なんで、会わせるんだよ。
なんで、智じゃないんだよ。
ううう…………
智……………さとし………
智に…………会いたい………
会いたいよ…………
苦しい………
苦しいよ。
止めどなく溢れる涙が
いつしか嗚咽になった。
「翔君。
おいらはここにいるよ。
……………
見てみて……凄く大きい花火
綺麗だね。
翔君と見たかったんだ。」
そう言って、智が俺に手を差し伸べる。
その手を取って"ぎゅっ"て握って
放さないようにする。
「智。
もう、どこにも行くな。
俺のそばにいろ。
………な。
俺が智を支えるから………」
「ふふふっ…………」
可愛い顔して智が笑う。
「あーあ…………
智だ。
俺の大好きな智…………。」
と、智の体を抱き寄せた。
「翔君見て。見て。
雪が降ってるよ。
まるで天使の羽みたいだね。」
智の言葉に、目を上げると
暗闇から突如現れる綿雪が
智の言うように
天使の羽に見える。
「ほんとだ。
天使の羽みたい………」
と、俺も答える。
綿雪は静に智の肩に降り積もり
智が少しづつ薄れていくように感じた。
「智…………
智……?
さとし?
どうしたの?
智?」
「翔君。
おいらもう十分だよ。
翔君から、いっぱい愛をもらった。
だから、翔君は翔君の幸せ見つけなよ。
もう、おいらを忘れていいよ。
ありがとう………
いつまでも愛してるって言ってくれて
ありがとう………」
「一方的なことを言うな。
智………………
智……………………
俺は、絶対諦めないから…………」
そう言う俺達の間を綿雪が隔てていく。
一面真っ白の世界が広がって
そこには俺しか立っていなかった。
「智~!!」
叫んでも
叫んでも
返事がなくて
『智!!』
自分の叫び声で、俺は夢から吐き出された。
夢の中の智が、
自分の事を忘れて
俺に幸せになってくれと願っていた。