優しい夢を見ていた。
俺はその人が大好きで
手が触れただけでドキドキが止まらない。
心臓が破れるんじゃないかってぐらい痛くなる。
ふにゃんって、俺に微笑みかけるその笑顔を見るだけで
俺の心は幸せに満たされる。
『翔君』
って、俺を呼ぶ声は
囁きともとれるぐらい儚くて
その声から、彼も俺を好きなんだなって感じて
彼をギューって抱き締めた。
俺の腕の中にし舞い込んで
誰にも取られないように
誰にも触れさせないように
俺が守ってあげるから
だから、俺の前から消えないで
お願い……………
『…好きだよ。
好きだよ
さと……し…くん。
…………さ………し……………くん………
……さ…………く…………ん………
……………………くん。』
俺達は、空に大輪の花が舞う中で抱き合った。
俺の腕から可愛い顔をだして
『うふふっ
おいらも………………
おいらも………翔君が………大好き。
だい………すき……だよ。
しょ………う……く…ん…………
…しょ………く…………ん…』
彼が、俺に腕を回したのを確認すると
「俺を好きだ」と言いながら
瞳を濡らす彼の唇にキスをする。
何度も何度もキスをする。
幸せな時…………
永遠に続く幸福な時………
なのに
俺の心臓が突然"ドクン"と言って止まった。
「あっ!苦しい」
息が出来ない…………
…………………
『……うわあーっっ…………ハアハア』
自分の悲鳴で目を覚ました。
汗をビッショリかいて、ハアハア肩で息をする。
涙で頬が濡れていて
自分の腕でそれを拭った。
すごく幸福な夢を見ていた筈なのに…………
どんな夢だったのか思い出せない。
幸せだったのに………
心が戻りたがっている。
時計を見るともうすぐ6時になる。
ちょっと早いけどソロソロ起きて
学校に行く準備をしよう。
今日も暑くなりそうだ。
まだ、6月なのに…………
と、部屋のカーテンを開いた。
もうすっかり昇りきった太陽が眩しい…………