『二宮くんに相葉くん。
いらっしゃい。』
頭に包帯を巻いた智さんが、俺たちを迎え入れてくれた。
『智さん、大丈夫なの?』
『うん。大丈夫だよ。
心配かけてごめんね。』
って、俺たちにニコって微笑んでくれた。
『さあ、入って入って。』
と、促され中にはいると、
『和くん、おかえり。』
と、キッチンからおばさんが顔を出した。
『ただいま。
…………って、なんでおばさんが智さん家にいるの?』
『昨日あんなことがあったから、
翔君が俺を心配して
お母さんを呼びよせてくれたの。
お母さんに、申し訳ないことをしちゃった。』
俺の質問に、智さんが申し訳なさそうに答えてくれた。
『もう少しでご飯できるから
皆で食べましょ。
あら?
和くんの隣のハンサムさんはだれ?』
おばさんが相葉ちゃんを見て聞いてきた。
確かに初対面だよな。
『あ。相葉雅紀といいます。』
と、相葉ちゃんがおばさんにぺこりと頭を下げた。
『相葉ちゃんは、潤くんの幼馴染みなんだけど…………
潤くんを知らないか…………
えっと、潤くんってのは智さんの息子さんで……
って言っても、本当の息子じゃなくて
お姉さんの子どもで…………ってなに言ってんの俺?
兎に角、俺の同級生。』
おばさんがキョトンとして
『和くんの、お友だちってことね。』
と、まとめた。
『う、うん。そう。』
『相葉くん。初めまして。
櫻井と言います。』
と、おばさんが深々と頭を下げ。
『え?あっ!
櫻井……先生の……………お母さん?』
って、俺を見たから
「うん。」って頷いたら「そっか」って顔をした。
相葉ちゃんは、どこまで知ってるんだっけ?
智さんと、翔兄が付き合ってること知ってるんだっけ?
まあ、今回の事件を考えたら
どんなに疎くともわかるよね。
『智パパ。
潤に知らせたの?』
『え?
知らせてないよ。
だって、たいしたことないし。』
『後で知ったら怒るんじゃない?』
『怒るかなあ…』
『怒るよ。
だから、連絡してあげてよ。』
『うん。
わかった。
ありがとうね。
相葉くん。
ところで、なんでわかったの?』
『全校集会で飯田が起こした事件を、教頭が教えてくれて。』
『学校で?』
『うん。
朝から、パトカーが学校にいて
生徒達の間でざわついてたからじゃないかな。』
と、相葉ちゃんが言う。
『で、
昨日、翔兄と一緒だったって人が俺に
「櫻井先生の大事な人が怪我したみたいだけど」って教えてくれたからここに来たの。
そしたら、ガラスは割れてるし
警官がいるしでびっくりして病院まで行ったんだよ。』
『本当。
ここに来て、病院まで行ってくれたの
そりゃあ申し訳ないことをしたね。
ごめんね。』
智さんが先程より一層申し訳なさそうに謝ってくれた。
『うんん。智さんが無事で何よりだよ。』
と、俺たちは答えた。