紅い涙 129 (共に生きる) | 嵐のS君妄想小説(BL)

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嵐の大野君が大好き。
そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
BL大好きっ子の私が
嵐をネタにチョコチョコ書いてます。





半ば拉致るような形で智さんを車に乗せた。

怯えた眼をして俺を見た智さん。

その瞬間、様子がおかしくなって気を失ってしまった。




「お前の後ろに…………遼を見るんだそうだ。」

そう言った親父の言葉が甦る。


俺がどんなにあなたを愛しても

遼の呪縛から逃れられないんだろうか。

結局、俺の存在は智さんを苦しめるだけなのか?


慎吾さん達のようにはいかないのか?


ニューヨークからとんぼ帰りで戻ってきて

二宮さんの配慮で、俺は智さんに会い来た。

でも、こんな事を望んでた訳じゃない。

寝る間も惜しんで会いに来たのに



助手席で、横になっている智さん
泣きながら眠ってる。


指先で涙を掬いとると

智さんの口が小さく動いて、小さな声が聞こえた。

耳を近づけると

『…………しょ……………さ……………ば………………………い』


『……しょ……うさん、…………バ…………バイ………』


夢の中でも、俺に別れをつげてるんだ……

智さんはもう覚悟を決めたんだ。


『………………バイバイって………

……………言いながら……あなたは泣くんだ。

狡いよ…………』



俺はハンドルに被さるように顔を埋めて泣いた。







「誰かが…………泣いてる………?」

俺の耳に微かな嗚咽が聞こえてきて目が覚めた。

横を見ると翔さんがハンドルに被さって泣いていた。

俺がそっと手を伸ばして背中に触れると

驚いたようで

慌てて起き上がり、俺を見て涙を拭った。

『…………翔さん………』

俺の声を無視して、翔さんが真っ直ぐに前を見てる。


俺も前に視線をやると

俺の大好きな海が目の前に広がっている。



『……………覚えてる?』

真っ直ぐに前を見てる俺に尋ねる翔さん。

『…………うん。』

ここは…………俺が死のうとした海だ。


『………あの時…………一緒に死んでたら

よかったのかな……』


『え?』


『遼があなたに与えたものと同じもの

それを俺が与えなきゃ

あなたを手に入れられないんだよね。』

『…………どういうこと?』

『遼の死があなたを支配してるのなら、

俺の死で塗り直してほしい………』

と、言うと車から飛び出して行った。

『ちょ………ちょっと待って。』

俺は飛び出した翔さんの後を追った。

『翔さん………待って。

お願いだから…………やめて。

止めてよ。……………翔さん!』

と、翔さんにしがみついた。

『止めるなよ。

俺にはもう………

生きる気力もないんだから』

と、俺を振り払う。

『やだやだやだ。

お願い…………死なないで…………』



『俺がいたらずっと苦しめることになる。

俺の後ろに遼を見て苦しむんだろ?

だから俺は抹殺したい。

智さんと、共に生きれないなら

生きる意味がない………』


『やだ。やめて…………翔さん。

翔さんは…………


ちゃんと可愛いお嫁さんをもらって………

子供を作って

おじいさんとおばあさんを喜ばせる責任がるんだから』

『なにそれ?』


『遼が死んで、

櫻井家は翔さんしか残ってないんだよ。

ご両親のことも考えて………』