翔さんの搬送された病院の夜間受付で容態の確認をしてもらうと
翔さんは、肺炎を起こし高い熱を出していると言うが
命に別状はないと聞き安心した。
翔さんの病室を覗くとご両親が来ていた。
顔を会わせることがないように
そっと病院を出て
そのままの足で翔さんの車を取りに行く。
海岸の駐車場に止めた車をマンションまで運び。
「もう、二度と俺たちの前に現れるな」
と言う思いを込めて、遼の携帯を地面に叩きつけ
力の限るに踏みつけ、車の中に投げ入れ鍵をかけた。
車の鍵は、翔さんの部屋のドアポストにいれて
潤君の車で智の病院に向かった。
その頃には、辺りも明るくなり始め新しい朝が来た。
でも、俺たちに朝は来なかった。
二日、三日…………
智の呼吸は定まらず、
目覚めることのないまま時が過ぎていく………
智のマンションを解約して
荷物の整理をした。
一週間……………
呼吸は安定してきたのに目覚めない。
俺たちは事務所を閉めた。
二週間…………
三週間……………
智は植物状態と同じだった。
でも、担当の先生に言わせると
呼吸が止まっていた時間が短く、
早い段階での人工呼吸で、脳に与える損傷はなかったと言う。
この目覚めない状態は心の問題だろうと………