『…いっ……………い
っ………………あっ………うん…………』
いやだ。
止めて。
『しょ……くウ…んん……………や……アン………………』
俺の口から甘ったるい息が洩れる。
その声が気持ち悪い………
女の人みたいな喘ぐ声が気持ち悪い………
『うぐっ』
急に込み上げてきた吐き気に
俺は翔くんをはね除けてトイレに駆け込んだ。
心配そうに俺を見つめる翔くん。
『智くん…………どうしちゃったの?
…………大丈夫………?』
翔くんが俺の肩にジャケットを羽織らせ
そっと立たせてベット脇に導いた。
『………大丈夫?……』
心配そうに俺を見つめる翔くん。
俺の肩を抱いて優しく髪を撫でる。
『智くんは…………
二宮先生の結婚が相当ショックだったんだね。』
「…………わからない………」
『智くんが………二宮先生に振られたのは
自分が女の子じゃないから……
邪魔になって捨てられたって思ってるんだね。』
「……………わからない…………」
『結婚するのは子供が欲しいからだって………
智くんにそれが出来ないから
男同士のSEXは間違ってるって思ってるんだ。』
『……………』
翔くんの言葉に驚いた。
なんで?
なんで翔くんは俺の分からなかったことを
意図も簡単に解くんだろう。
『そうだろ?』
と確信に満ちた目で俺を見据えた。
『そうだよ。
だから………
遊びならいいよって言ってるのに
……………
愛してるなんて…………言われたくない。』
その時、頭に衝撃を受け
『バカ智。
なんで自分から不幸になろうとするの?
それって……今演じてる主人公みたいじゃない。
智くん、役に飲み込まれてるんじゃないよ。』
と叩かれてしまった。
『……翔くん………痛い。』
『智くん聞いて。
男でも、女でも人を好きになったり
愛したりする感情はとても大事なものなんだ。
何億って人がいるなかで廻りあって
思いが重なるなんてそれこそ奇跡なんだよ。』
と翔くんが顔を近づけて
俺は瞼を綴じてゆっくりと唇が重なる。
軽く交わしたキスに
先程のような嫌悪感はなく
むしろもっとキスして欲しい………
翔くんがクスクス笑うから
『な、なんだよ。』
と唇を尖らせたら
『だって…………
智………もうその気………なんだもん』
と、股間を指差した。