雨のバス通勤のつらいところは、
バスが遅れること。

バスとバスの乗り換えは3分。
雨の日は、のんびりしてられない。
バスが到着するや否や、
次のバスにむかってダッシュ

してみるものの、
「あー、いってしまったー」
しょぼん。

おまけに、なんと、
バスの中に傘を忘れてしまった。
さらに、しょぼん。

こんなに雨降ってるのに…。

私が降りたバスは、
一旦、回送車となって、
バスのロータリーの中央へ。

あのバスの中に傘はある。
よし、取りに行こう。

と、思うのたが、
朝のバスのロータリーは、
本来のバスと
駅に家族を送りにきた車が
入り交じって次から次に
途切れるこわとなく
入ってくる。

バスがジンベイザメなら、
車たちはコバンザメ。
ジンベイザメが後ろから、
クラクションを鳴らそうものなら、
コバンザメたちは、
くもの子を散らすように
道をあける。
そしてまた、
みんな同じ方向を向いて
動き出す。
海遊館にいるかのようだ。ふふ。

いやいや、
そんなのどかなことは
言ってられない。

私は、
忘れた傘を取り戻して、
つぎのバスに乗るんだから。

だけど、やはり、
そのイワシの大群のような
(コバンザメじゃなくなってる?)
車の群れ中を
横切って、中州のようなところに
行くには危険すぎるのだ。

傘のありかはわかっているが、
今日は、諦めるしかない。
この雨の中、
傘なしで歩くしかない。
傘を忘れるなんて、
自分以外の誰のせいでもない。

と、そのとき
その中洲にとまっている
バスが動き出さした。
あっ、こっちにくるのか?

行き先は?

「はつがの行き」

私が次に乗るバスだ!!

わぁー。

私は、バスに乗り込んだ。
傘は先に乗って、私を待っていた。
やったーふふ。
上出来、上出来(^.^)

そして、
私は、こういう出来事があると
余韻にひたるタイプ。

ひたりすぎて、
バス停一つ乗り越してしまった。
「えー、やってしまった。
 急いでるのに…。」
気分は、とほほ。

と、とぼとぼ歩いて
雨の中を引き返すことに。

でも、大丈夫。
傘があるからね♪