朝の朝礼で夜勤者は全員に
夜間の様子を申し送りする。
事務所から、ワーカー室の方を見ると
トンスケがなにやらしゃべっている。
明けて帰る時は…
いつもより大きな声で…
しっかりと挨拶して帰って行った。
他の人にはなんでもない段差が
一度つまづいてしまった者には
とてつもない壁になっていたりする。
何度も何度もよじ登ろうとしては挫け
しがみついては滑り落ち…
その軌跡を踏み台にして…
やっと超えた壁。
どんな景色がトンスケの目に胸に
飛び込んできたのだろうか…
ここまでくるのに…
トンスケは苦しんだ。
見守る母もまた苦しんだ。
でも、もう大丈夫。
大丈夫。大丈夫。