自殺行脚

自殺行脚

自殺する事を決めた男のお話

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織田信長は自害した。

たぶんアドルフもそうだ。


20歳を過ぎた頃から・・・

自分の人生。事故や病魔、他の何かに人生を左右されるくらいなら

自分で終わらせた方が堅実だ。

そういう考えも芽生える様になっていった。


別にキッカケは無い。

暗い性格の内気な青年でも無かった。

どちらかと言えば幼少の頃から目立つ方で中心になる事が多い環境だった。

夢が無い訳じゃない。将来に不安がある訳でもなく

やりたい事がたくさんある、好奇心旺盛な人間だ。


でも何故か人生30歳までに終わらせよう。それまでに必死に生きよう。

その方が素晴らしい生き方が出来る。

80年生きようとするから。それを前提とするから辛くなるんだ。

自分というものを80年で薄めるのなら、あと30年に凝縮させればいい。

そして自ら幕を引く。美しいじゃないか。有終の美だ。という考えが正当化されていくようになった。


前向きな生き方。

軽く薄っぺらい哲学だと思われたくない。誰にも話す事のない美学。

人間ってのは考えや想いを人に打ち明けずに胸の内にしまっておくと

何度も何度も頭の中で繰り返される。

だから僕は毎晩考える。


そして月日は流れ僕は28歳の夏を迎えていた。