ノスタルジーズ(風景編)
オールナイトイベントを終え
東京を出たのが約1時間前…
気づくと肌寒い北海道
だだっ広い道路を走る

長い長い真っ暗なトンネル
その先に見えるものは…
遥かなるノスタルジーな景色
空も広くて
優しい笑顔が咲いていて
大切なものが静かに時を刻んでました
使い古した道具や
何年も配置が変わらない食器
妙に浮いたデザインや
不釣り合いに大きすぎるデジタル家電
無言の中に秒針の音がやけに響いて
なんだか涙がこぼれそうになった
年老いていく家族
止まったままのつもりの自分
その現実に初めて気がついた気がした
俺が泣くと他の家族が泣けなくなるから
ひたすら我慢
泣くのはきっと楽だから
どうせなら他の誰かを思いっきり泣かせてあげよう
俺が泣くのは別の場所でも構わないから
これからは限りなく一人に近い場所で泣こう
隼平







