夜8時15分に宅配が届いた。
離れた町に住む関係者からのクリスマスプレゼントだった。

宅配業者さんは
「遅くなってすみませんでした」
そう言って去っていった。

たしかに
この時間に宅配が届くのははじめてだが
日中勤めている人たちなどは
この時間の配達を希望するのではないかと思うから
別段、「こんな時間に」とか「遅い」とか思いもしなかったのだが。

届いた荷物に貼ってある配送表を見て気づいた。
お届け希望時間18:00~20:00
こう記されていた。
ああ、そうだったのか。15分遅れてしまったというわけだったのか。

今夜はクリスマスイブだ。
同じようなプレゼント配達はたくさんあったことだろう。
配達希望時間帯も集中混雑していたことだろう。
そんな中
15分の遅れにお詫びを述べるのだから
たいしたものだ。

業者さんは青年だった。
結婚しているのか独身なのか
子供さんはいるのか恋人はいるのか
クリスマスイブを一緒に過ごしたい人もいるだろうに
この時間も働いて
他人のクリスマスプレゼントを届けて
たいへんだなぁ。

クリスマスとは無縁になった男は
届いた品物と青年の言葉を
両腕の中に抱えながら
そう思った。