割烹着を着て頬を紅潮させながら研究について語った
あの表情に、
何か怪しげな陰があったか。

屈託のない無邪気そうな
あのコメントに
何かやましい棘が見えたか。


あっけらかんとするほど
基礎的な研究者素養に欠けていたのだろうか。

悪意がないから
なおさら厄介な状況なのだろうか。

「えーッ、わっかんなぁーい」

「わーッ、そうだったんですかぁー」

こんなことが
最高レベルの研究機関で起こりうるのだろうか。
専門馬鹿とか浮世離れとか揶揄されることはあっても、
専門分野に関しては一般大衆の理解を超えたプロトコルを
サラッとやってのけるスーパーマンなのだと思っていた。


STAP細胞そのものの存在は
過誤であって欲しくない。
これは未来への
希望なのだから。