ほんとは○○って名前にしようと考えてたのに
だれかがハヤトチリして△△と言い始めてしまって
そしたら△△が一気に広まって大ヒット
  
という逸話をかなり以前に何かで読んだか聞いたかしたのだけど
思い出せない く、くやしい
こんなことが最近よくあるだけになおさら く、く、くやしい
  
  
     誤植は本来あってはならないが、思いがけない効果を
     もたらすこともある。日本漫画史に残る傑作の一つ、
     つげ義春さんの「ねじ式」(1968年)はその一例
     だろう

     ▼左腕をクラゲに刺された少年が、医者を探して海辺
     の町をさまよう。作中の「メメクラゲ」は、つげさんが
     「××クラゲ」と書いたのを編集者が勘違いしたもの。
     だが、シュールな作品には「メメクラゲ」の方がふさわ
     しい

     ▼貸本漫画でデビューしたつげさんは、貸本の衰退によ
     り沈黙を余儀なくされ、不遇の日々を送った。そんな
     つげさんに発表の場を与えたのが、96年に74歳で亡
     くなった塩釜市出身の長井勝一さんだった

     ▼貸本時代から漫画の出版を手掛けた長井さんは、64
     年に「月刊漫画ガロ」を創刊、初代編集長を務めた。同
     誌からは「ねじ式」をはじめ数々の名作が生まれ、多く
     の新人漫画家が巣立っていった

     ▼塩釜市の「ふれあいエスプ塩釜」の中に、長井さんの
     功績を紹介する美術館がある。編集者と一雑誌の軌跡に
     スポットを当てた施設は全国的にも珍しい

     ▼長井さんの遺品や「ガロ」の表紙、原画などの常設展
     示に加え、ゆかりの漫画家を招いたトークショーや漫画
     講座なども開かれている。地元に根付きつつある漫画文
     化からは、将来、第二の長井さんが生まれるかもしれない。
   
                        (河北春秋2009年11月30日)

  
河北春秋は天声人語と同じ位置づけのコラムなのだけど
この話題に共感する読者がかなりいることを
筆者は意識して書いていることだろう
あの時代のサブカルはしぶとくしたたかに生き続け
この時代のバックボーンになっているのだと深くうなづく