その頃僕らは楽天的な浪費家だった
時間もお金も、若さや将来、そして人生さえも
有り余る輝きと使い捨てていた
一箱のシガレットと気に入りのガムをポケットに入れて
恐いもの知らずだった
    
隣にいつもいる君は自然で当然だった
どこにでも出かけたしどこでも一緒だった
感じてたものや考えてたことが僕らは同じなんだ
きっとそうだと疑わなかったから
僕らは時間よりも長くいるのだと信じていた
     
いつもふざけあっていたさ
  まったく僕らの周りはスパイだらけだぜ…
  気をつけて!あの男のタイピンはカメラよ…
なんてね
     
でも
君が眠っていたり雑誌に夢中になっている時
不安を感じた
いや、それは君に対してじゃなく
それは何か正体の知れない
とても深い闇の中からわいてくるようなものだった
そんな時
僕は風景を、窓越しの風景を見ていた
  広大な草原にのぼる月
  摩天楼の隙間できらめく星
      
僕らを乗せたタイムバスには停留所がない
ただ、どこまでも走り続けるだけだ
どこに向かっているのか
なぜ僕がこのバスに乗ったのか
そんなことを考えさせないみたいに
それはとても大事なことなのに
ひたすら走り続けた

いつも楽天的な浪費家だったくせに
バスに乗った自分を意識した時は
君が隣の席からいなくなるんじゃないかって
とてつもないサミシサさに襲われてしまった
        
          America/Simon&Garfunkle