よしだたくろうは突然現われた

その頃の僕は
PPMのコピーから始めたギターも
まぁそこそこの腕前になって
ポ-ルサイモンのおしゃれなテクとか
ウエストコーストのオープンチューニングの響きとか
ブルーノートの音とか
そして
カレjッジフォークやらグループサウンズとか
その頃発刊された ガッツ という
譜面付のギター本なんかで 遊んでたわけだ

そのガッツに 
日本のオリジナルフォークソングが載るようになった
高石友也とか岡林信康とか森山良子とか六文銭だとか
関西フォークと呼ばれた
高田 渡や五つの赤い風船、中川五郎、加川 良とか
変り種っぽく
三上 寛、友川かずきとか山平和彦とか

いってみれば 
J-POPオリジナリティの黎明期ってとこか

そんなあたりに 突然と現われた印象だな
なんかの曲で衝撃的にっていうより
よしだたくろう というオリジナリティのデビュー
そんなかんじだった

もちろん
中津川フォークジャンボリーだとか
渋谷のジャンジャンだとか
そんな下地があったのだろうけど
地方にいる僕にとっては 
「ある日突然」 だった気がする

たくろうのメロディー、スタイル、感性
そういったものが すごく新鮮だった
たくろうがステージに上がったことによって
埋れてた連中が一気にメディアにのった

楽しかったし刺激的だった 
音楽 価値観 視点 感性 生き方
そんなものがゴチャゴチャとあふれ出した
あの頃現われた連中の
なんだか怪しげではあるけれど
魅惑的なフィルターを通したパッション 

よしだたくろうは そんな状況をつくり出したけど
そして いつもその状況の中心にいたけれど
だけど ちょっと不思議なポジショニングをしていた