そこに 何年ぶりかの夕焼けがあったのは
友部正人君
僕の場合は なんか
たくさんの落し物があるようだ

        しんせい一箱分の一日を
        指でひねってごみ箱の中   
                <一本道>

僕はちょっと贅沢に
ハイライトだったけれど
一日を煙にして失くしてきた
そして そのことを矜持としていた
若さと馬鹿さと浪費
その上
年齢を重ねても落し物の習癖は直らない

        おちょうしのすきまから覗いてみると
        そこにはしあわせがありました
        しあわせはほっぺたをよせ合って
        二人お酒を飲んでました
        その時月が話しかけます
        もうすぐ夜が明けますよ
                   <一本道>

僕も月から話しかけられた経験は多い
眠れない夜の明け方とか
やんわりとした春の宵とか
そんな時には
心に響く言葉がそばにあった

僕のそばにはkenが置いていった
公会堂
という言葉のイメージがあたたかくある

        どこへ行くのかこの一本道
        尋ねてみても誰も答えちゃくれない
        だから僕ももう聞かないよ
                    <一本道>

僕は ずいぶん前から 聞こうと思わなくなったよ