温泉の町は たいてい鄙びている
今日の町もそうだった

鄙びた町に住む少年にとって
でも 町は  世界そのものなのだ
いずれ 自分で自分の生まれた町を知るまでは
世界そのものなのだ
  
  
風と街を歌う詩人の一節

    世界は大きすぎる
    どんな小さな街も
    ぼくらにとっては
    ひろすぎる
        <風Aに  渡辺武信>

あの広すぎた町が
いつかは ちっぽけに見える日が来る
それは
きっと 少年の日との決別のときなのだ