犬の安楽死とQOL in アメリカ (パート3) ⛄️ | Beautiful Days with Juno

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大好きなジューくん(享年18歳5か月)との日々

やっと時間ができたので、"犬の安楽死とQOL in アメリカ" の続き、パート3

(最終編)を書かせていただきますすまいる 長文な上、内容がディープかもしれない

ので、スルーの方はここでストップしておいてくださいませにこっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

犬の安楽死とQOL in アメリカ (パート2) では、ジューくんが最後のストロークで
完全に寝たきりになった時のDr. カーモディーとの会話をお伝えさせていただき
ましたが、最後のパート3では、"安楽死" についての西洋と私たちアジアンの捉え方の

違いについてお話をさせていただきます笑顔

 

まず最初に、私は今まで犬を飼った以上、その命が自然に尽きるまで面倒をみるのが

当たり前だという考えを持っていましたから"安楽死" の "あ" の字も思いつかなかった

タイプでした笑顔 でもこの国に移り住んで、アメリカでは安楽死により亡くなる犬が

たくさんいるということを知ることとなりましたうるうる

 

例えば、近所の人がとても大切にしていた8歳のミニチュアダックスを、

「ヘルニアになったから」という理由で安楽死。。愛犬が歩けなく

なって可哀想だから、と、安楽死。。飼い主だけでなく、ドクター達も、

病気が発覚すると、すぐに"安楽死" させるかどうかを聞いてきます。。

 

最初はそれが不思議でならなくて、そのうちそれが怒りに変わり、お散歩中の犬を

見るたびに、この国ではあの子もこの子もそのうち安楽死させられちゃうんだ。。

と、車の中で運転しているパパに向かって泣きわめき散らしたこともありました泣

 

よく目にする、海外の、「最愛の愛犬との感動話」や、「余命が残り少ない

犬とその飼い主との感動ドキュメントやニュース」を見てもちっとも感動とか

しなくなり、どうせ治療もしないで結局安楽死させるんでしょっむかと、いつしか

歪んだ見方をするようになっていましたうるうる

 

でもだんだんそこには文化や宗教などの違いからくる、考え方の違いが

生じているということに気が付きましたsweat* 西洋に多い宗教では、人間は

特別な存在で、人間が環境や動物を操る、という考えがありますびっくりそして

動物に対しては、動物本来の姿を尊重し、決して苦痛を与えてはならない、

というものもプードルネコ野兎

 

なので飼い犬が元気に走り回ったりジャンプしたり、という、犬本来の

行動ができなくなった時点で、犬のQOL(クオリティーオブライフ)が消え、

それは犬にとっては不幸で苦痛であるとみなされ、多くの飼い主が愛する

自分の犬をそれ以上苦しめない為に安楽死を選ぶのです。。。

 

歩けないジューくんにハーネスを付けて歩く練習をさせたり、寝たきりになった

今もなお、ジューくんをずっと介護している私は、実は「なんてひどいことを

する飼い主なのだろう。。」と思われているのかもしれません。(全然いいけどスマイル

 

実際何年か前に知り合いに、「老犬がいて、検査結果によっては手術をするかも?

と話すと「Why??」と、とても驚かれたことがありましたsweat*私はその「Why??」に

対して「Why??」と返したかったけれど、その人は、なぜ安楽死させてあげないの!?

犬に手術だなんて、なんて可哀想なことをするの(・・*)+++」と思っているのだから、これは

もう文化の違いの問題なので決して分かり合うことはできないだろうな、と。。

 

アメリカ人だけに限らず、こちらに住むフランス人の知り合いにも、18歳のワンコが

いることを言うと、「犬としてはもう十分生きたのに、なぜこれ以上??」と物凄く

驚かれました汗なので、もうこちらの人たちと犬のお話をするのはやめました疲れ

私が犬を飼っていることを知っている人に聞かれても「元気だよびっくり」としか言わず、

多くを語るのはやめることにしたのです。。

 

 

この件に関し、こちらの人はクレイジーだとばかり思っていましたが、

いろんな方と犬について話してみるうちに、 彼らにとって、"安楽死"とは、

愛する者へのひとつの愛情行為だったということがわかりました(・・*)+++

 

でもそれがもし人間だった場合でも安楽死をさせるのかという

疑問がわきますが、こちらでは人間でも安楽死をさせますsweat*

ただ、人間の場合は本人が希望すればの話ですが。。

 

中には、治療費の問題で安楽死を選ぶ飼い主もいます泣
アメリカの医療費は日本の数倍も高く、それは人間の病院
だけでなく動物病院でも同じで、例えばジューくんを病院へ
連れて行くと、毎回$150〜$300はかかりますsweat*

ウルトラサウンド(超音波検査)は$600、そしてCTやMRIに
なると$2800〜$3000になり、手術ともなると、すごい
金額になるわけですドル

 

個人を尊重するアメリカではお金や時間をかける優先順位は他人や犬よりも

自分ですびっくり人の為に自分の時間を費やしたり、犬の介護にも時間やお金をかける

私たち日本人とは違い、こちらの人たちは個人の時間や自由というものをとても

大切にし、またそれを奪われることをとても嫌います。。。なので、老犬介護で

大切な時間やお金が奪われるくらいなら安楽死を、という人が存在するのです泣

 

飼い主が介護を辛く感じるなら、それは犬にとっても可哀想だから安楽死を

考えたほうがいい、という考えを持つドクターも。。アメリカの動物病院で、

もしもドクターが犬や猫のQOLのお話をされたら、それは"安楽死"についての

お話だと思って間違いないでしょうびっくり

 

そしてこちらでは、犬だけに限らず、親(人間)の介護もほぼ存在しませんびっくり

そして親たちも、それが当たり前なので老後は子どもに介護をしてもらうと

いう概念すらないようで、根本的に何もかも私たちとは全く違う文化なのです笑顔

 

でも、そんなアメリカ国内にも、愛犬がヘルニアになったから手術をして

リハビリに通わせている飼い主も存在しますすまいる ジューくんがリハビリに

行っていた頃、そこにはそんな飼い主ばかりがいて少しホッとしましたほ

他にも3本足のワンコやいろんな障害を持ちながらも元気に生きている

ワンコ達を大学病院ではよく見かけますハートなので、アメリカ人の中にも

安楽死を選ばない飼い主も存在するようですすまいる でもそんな人たちでも

最終的には愛を持って安楽死を選ぶのだと思います。。

 

無宗教であっても、基本、仏教の教えに基づいて教育されてきた私たちの国では、

ほとんどの方が小さな頃から、「ありんこ一匹の命でも尊いありんこ」と学んできたと

思いますハートそして「手のひらを太陽に」という、命をテーマにしたようなお歌も

歌わされたと思いますseiそれらにより、命あるものを最後まで面倒を見続ける、

ということが当たり前になっている為、私たちは"安楽死" に対してどうしても

抵抗を感じてしまうようになっているのかもしれません。。

 

病気になった途端に治療も試みないまま安楽死をさせたり、自分が飼ったくせに

結局自分(人間)のQOLを守る為に犬を安楽死させたりするのは論外だけれど、

この国では犬を安楽死させる飼い主が全員そうなのではなく、愛しているから

こそ最後に安楽死を選ぶという飼い主も多く存在するのだと知りましたハート

 

私も、犬は「死にたいびっくり」という概念などなく、ただただ本能で生きようとする

生き物だと思っているので、人間の一存で今生きようとしている命を絶たせる

"安楽死"なんてあり得ない派でした笑顔 でも、こちらに来てから少し考えが変わり、

もしもジューくんが今後、症状の治まる見込みもないお病気で、なおかつ痛み止めも

効かないような激痛に襲われたり、息ができなくてもがき苦しむ日々が続く状態で、

それを和らげてあけることすらできない状況になった時は、"安楽死"という、痛みも

苦しみも感じることなく、安らかに眠れる方法を選んであげるのもひとつの愛の形

なのかな?と思うようになりましたおやすみ

 

ただ、ジューくんが生きている今、たとえ歩けなくても寝たきりであっても、

激しい痛みも息苦しさもないのなら、これはアメリカ人からすると私のエゴ

なのかもしれないけれど、私はまだまだジューくんと一緒にいたいから。。

 

今のところ、「ジューくん、もうしばらくママと一緒にいてねうっとり

 

と思う気持ちが変わることはありません。。

 

このお話、パート1〜3と、とても長くなってしまいましたが、

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございましたすまいるLOVE love