今回の舞台


「ON THE WAY HOME」での


私の役は、


ある男の子の母親の役でした。


そして、その男の子も、


リアルに舞台に登場します。


この物語の


最後の最後になって


私は、登場するわけなのですが


そして、


すぐに去ることになるのですが


このお話は


その3分間に


壮絶な葛藤を潜ませていました。


一番最初に


演出の松本雄介氏から


出演のお話を頂いたときに


本当に、即答が出来ず、


あらためて何度か


台本を読ませていただいた後、


正式に出演を決めました。


えーっ!と


思われるかもしれないんですが、


母親の役、ほとんどないんです。


それも、


本当に息子が出てくることも。


ですから、


リアル母でない私に求められた


息子とぶつかりあう生身の葛藤は


考えるだけでも不安で


稽古合流の直前、


いてもたってもいられなくなり、


一度だけ


稽古場に顔を出しました。


どんな子なのか、


確かめたくなって。


不安があるなんて、


素知らぬふりをして。


でも、


これから始まる


苦しい道程への覚悟として。


そして、


目の前に現れたのが、彼でした。



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私の息子


「迫田米治」を演じた江川嘉範くん。


後に松本氏から


キャスティングの裏話を聞いたら


実際、彼のお母様と私は


年齢差がないようで、


それも決定打だったみたいで。


それにしても・・・


実際に子供がいたら


こんなに大きいんだと


思った時の衝撃は、凄かった。


それから暫くしてから


私は稽古に本格的に合流。


ある日、


稽古場へ行くまでの


バスの中で


偶然にも一緒になったのですが。


でも、彼は気付かず、


私も、話しかけられず


おじさんひとりを挟んだ


ほぼ隣同志にいたのに


そのまま10分、


バスに揺られて


私はただただ、


これからどうなっていくのかと


考えていたような気がします。


実際の江川くんは


本当に素直でいい子で、


話しかければ、


きちんと話してくれます。


でも、舞台上の私たちの関係は


もっと深いところで


繋がっていかなければ、成立せず


ずっとずっと


埋められない距離感に


焦りを覚えたこともありました。


きっと、


彼もそうだったのかなと思います。


小屋入り直前の稽古で


ボロボロに打ちのめされたり、


試行錯誤を


繰り返しているうちに、


やっと、


光が見えはじめ


お互いに歩み寄れたんじゃないかと


思った日は、


ひとりうずくまって、泣きました。


なんかね。


ほんと、弱っちぃ、


母ちゃんで、ございました・・・。


でも、


それからは、


試行錯誤しながらも


どんどん私の中での


母たる気持ちは、


強くなっていけたような


気がしているのです。



チョビとギズモと週末に。-100731_1547~010001.jpg

寝てます。



チョビとギズモと週末に。-100801_1617~010001.jpg

寝てます。



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食べてます。


役者の江川くんは、


本当にスポンジのような吸収力を持っていて


投げ返してくる感情も


ストレートで、素直。


だから、私も同じように返せたし、


受けとめることができた。


彼が息子の役で、


本当に良かったし、


キャスティングしてくれた


松本氏にも感謝してる。


いつかまた


どこかで会えたらいいなと


そんなことを思っています。


これが私たち親子の


最初で最後の写真。



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さあ、これで。


私も、前に進めます。