今回は本の紹介です。魔法のiらんど大賞で特別賞に選ばれたこちらの作品。
以前より「小説家になろう」や「カクヨム」などで追いかけていた作家さんなので、さっそく買って読んでみました✨
「魔法iらんど」といえば、なんだか懐かしいって人もいるのではないでしょうか。現在はかつての『恋空』などの携帯小説の頃とはだいぶ変わっていて、一般文芸って感じの作品が書籍化されているみたいです。
今回紹介するお話も、だいぶ読みごたえがあるので、ネット小説を普段読む人も読まない人も、そういうライトノベルや一般文芸が好みの人にオススメです。ぜひ読んでみて欲しい。
さて、そろそろ内容の感想&紹介をしていきますね。
紹介がてらってことで、なるべくネタバレは回避する方向で書いてみますが、それでも気になる人は先に本を読んでみてね。
お話はざっくりと言うと、明治時代が舞台の和風ファンタジー。タイトルからハッキリ分かる通り、遊郭×あやかしモノです。
日本の妖怪といえば、不気味な一つ目小僧やのっぺらぼうは勿論のこと、キツネやタヌキの化かし合いや、化け猫なんかも有名ですが、まさにそういうのが好きな人ホイホイな魅力的人物がたくさん出てきます。
ココがまず気に入りましたね。好きなんですよ、ケモノ系のアヤカシ。
特に瑠璃と珊瑚っていう愛らしい子猫の妖怪たちが禿(かむろ:ざっくりと言うと遊女の見習いみたいな小っちゃい子たち)として登場するのですが、これがまあ序盤から可愛い。猫好きならばクスっとすること間違いなしです。
そして、後半で明かされるこの子たちのエピソードにもグッときました。おおう…そんな真実が…( ;∀;)
あと好みだったのは、物語の上で悪役ムーブをしてみせる里見さんですね。
こういうキャラ好きなんだよなぁ~~~。
まあ、ただの人間キャラだったらイイネ止まりなんですが、そうじゃないから好物になるわけで。
特に後半…だいたいの事が片付いた後に登場した際の姿が私に癖に刺さりましたね。お前…何というか…すごく…いいぞ(語彙力)
大まかなストーリーの方ですが、読み終わった時にスッキリする形で終わるところも気に入りました。
シンプルなスタイルのざまぁ系みたいな感じではなくて、あ~~~よかった、なんとかなりそうでよかった…ってホッとする感じの終わり方なんですよね。キレイにピースがハマっていくって感じで、そこがお話として読んでいて気持ち良くて、同時にキャラクターへの愛を感じました。ここも個人的な推しポイントですね。
あとは、やっぱり文章から読み取れる描写かな。
当然ながら明治時代なんて生きた事もない(何なら祖父母も生まれてないや)ってくらい昔の事なのですが、その情景が目に浮かぶんですよね。
アヤカシだって見たことはないのに、あるシーンでの花魁道中×百鬼夜行というゴージャスな風景も、まるで見たことがあるかのように目に浮かぶのです。
これがまた物凄く良い刺激になって、久々に楽しい読書が出来た気がします。ホント、買ってよかった☆
この辺の読む楽しさについては、久しぶりに紙の本で読んだからっていうのもあったのかなぁ。紙の本の良さは、あれ、このシーンって確か…ってなった時にペラペラと後戻り出来るフットワークの軽さにあると思っております。今回もそれが出来てめっちゃ楽しかったな。
何が言いたいかって言うと、推し作家さんの一人なので、次の作品も楽しみだなぁってコト!
ってことで今回は、学校に提出したら先生に笑顔で書き直し!!って言われそうな読書感想文ブログでした。
私のこの記事でどれだけの人が興味を持つかは分かりませんが、ホント読みごたえがあってスッキリ楽しい作品なので、明治時代×遊郭×あやかしというキーワードにピンと来る方は、ぜひ買ってみてください✨