今年の皐月賞を勝ったのは、デビューから連勝中のキズナ産駒ジャスティンミラノでした。

共同通信杯の勝ち馬は、皐月賞で好走する印象があるので、その点で注目はしていましたが、こんなに強い勝ち方をするとは…。

個人的には76年ぶりの皐月賞牝馬の誕生にも期待してはいたのですが、レガレイラはちょっと後ろ過ぎましたね…上がり最速の脚で追い込んできたのですが着外でした。

馬自体の中山での経験はホープフルSの勝利もありましたが、あの位置から末脚で全てを追い抜くのは、前残り馬場と言われていたしさすがに厳しかったですね。乗り替わりでしたし、これは着外も仕方ないかな。次走以降に期待します。

 

勝ち馬のジャスティンミラノですが、先週亡くなった藤岡康太騎手が調教をつけていたとのことで、なんだかうるっと来ちゃいますね…。おめでとう、ジャスティンミラノ陣営。

ちなみにキズナ産駒の牡馬G1は初めてだったようですね。

このままダービーをもし勝てば、父子3代ダービー馬となりますが果たして。父子3代制覇といえば、この皐月の舞台でそれがかかっていたコスモキュランダは惜しかったですねぇ。

にしても、どちらもディープの孫。よく頑張りました。

 

ところで、ディープといえばやはりウインドインハーヘア繋がりで振り返りたくなるのがレガレイラの事。

レガレイラは着外でしたが、従兄弟にあたるアーバンシックは四着。ウインドインハーヘアの一族もすっかり増えましたが、今年の桜花賞馬であるステレンボッシュも含め、いずれも祖母が同じランスエッジっていうのがまたすごいですね。

つまりは、ランスエッジから3つの枝先でクラシックの舞台に上がれる馬が誕生したって事で、こりゃ、とんでもない事だよなぁって思いました。

ランスエッジはディープの半妹で、父はダンスインザダークです。

先週の桜花賞の時はあまり触れなかったかもですが、ダンスインザダークといえばダンシングキイからなるダンス一族。平成の頃は存在感がめっちゃあった名牝系ですよね。その血に約束されたスタミナが、いい影響を及ぼしているのでしょうか。

ともあれ、ランスエッジの牝系は、今後もチェックしてみようかなって思います。

あと、レガレイラとアーバンシックはどちらもスワーヴリチャード産駒ってところも面白いですよね。ハーツクライといえば、ディープインパクトに国内で唯一勝った馬なので。

 

さて、土曜日には春の恒例レース、中山グランドジャンプもありました。

過去の勝者の振り返りの際、2011年のレースもあって、ちょっと色々思い出しちゃいましたね。

勿論、勝ち馬を称えるべきなのですが、あのレースって確かメジロラフィキが…となってしまって。

障害レースは馬たちのセカンドチャンスでもあるのでなくしちゃいけない舞台だと思っているのですが、その一方でやはり事故も多いので、まずは全馬無事の完走を祈らずにはいられませんでした。

……がしかし、残念ながら今回はタマモワカムシャとポルタフォリオが競走中止。

 

タマモワカムシャは落馬だったので騎手が心配でした。この間の訃報もありましたからね。しかし、どうやら大丈夫そうでほっとしました。ワカムシャの方は騎手がいなくなってからも健気にレースについて行っていてましたね…。お疲れさまです。

ポルタフォリオの方は、現地の人によれば、どうやらバテてしまったらしく、レースについていけなくなったみたいですね。怪我とかじゃないなら、まあ、よかった。

 

さて、そんな中山グランドジャンプですが、レース内容の方も少々荒れましたね。

圧倒的一番人気だったマイネルグロンが出遅れ。そのまま追いつくこともなく、6着と大敗。これまで障害路線で連勝を重ねてきただけに、どうしちゃったんだろうって思ったら、レース後に脚に異常がとのことでした…。よくなって欲しいですね。

 

ちなみに私がもっとも応援していたのは、ウマ娘でもお馴染みのニシノフラワーとセイウンスカイの子孫であるニシノデイジーでしたが……彼は三着。

飛越のタイミングのズレが、後に響いたみたいでしたね。うーん残念。

 

そして、今回勝ったのは、昨年の覇者であるイロゴトシでした。

 

 

そういえば、暮れの大障害は出ていなかったんでしたね。

父のヴァンセンヌはディープインパクト産駒ですが、母がこれまたこの間訃報があったばかりのフラワーパーク。

イロゴトシの方は牝系ってわけではないですが、ニシノフラワーにフラワーパークと、思えば障害レースの大舞台という長丁場を、かつて短距離界で輝いた名牝たちの子孫たちが競っているのも何だか面白いですね。

あと、ジョッキーカメラが話題となっていたので、気になる人はチェックしてみてくださいませ。

 

中山グランドジャンプの振り返りはこのくらいかな。

それにしても、先週の悲しみはなかなか尾を引いておりますね。落馬事故は時に命に係るということは分かっているのですが、少なくとも私が競馬を見始めてからここ16、7年ほどは、落馬が直接的な原因で亡くなるというケースは、少なくとも中央競馬ではなかったと記憶しています。

ただ、現役中の騎手が亡くなったというケースは、10年ほど前に後藤騎手の件がありまして、今回のショックはその後藤騎手の時並みでした。

 

別の記事でも言いましたが、藤岡康太騎手は私と同い年。同い年ってだけで何か勝手に親近感を持ってしまうものなのですよね。

それに、昨年のマイルCSでのナミュールの勝利インタビューも記憶に新しかったです。テレビで見て、なんか好青年って感じの人だねぇって母と話したのを思い出しました。

そうそう、長男も生まれたから…って言っていたのも覚えています。テレビで見ていただけの私でさえこんなに悲しいんだから、ご家族はもっと悲しいでしょうね。

今後も競馬を見るにあたって、全人馬の無事を願わずにはいられません。最後に、藤岡康太騎手のご冥福をお祈りいたします。