今回はタイトルの通り、さまざまな理由で耳から離れない曲を三曲紹介しようと思います。

いずれもCD化されていない、されていたとしても手に入りづらいなどの事情がある曲です。

 

まずは知っている人が一番多そうな曲から。

 

1.迷い子のリボン/J.A.シーザー

 

めちゃくちゃ似たタイトルのボカロ曲があるのですが、そうではなくこちらはJ.A.シーザー氏の曲。

ある意味伝説のアニメ映画『少女椿』のエンディング曲です。

救いのない終わり方のあとで流れるこの曲もまた救いがなくて、ひたすら暗い道が続いているような虚しい気分になるのですが、それでも何故か惹かれてしまうんですよね。

最近、ガロについて語られている動画等を見る機会が多かったのですが、そこで伝わってきたのは、みんな、ガロが好きな人はもちろんのこと、本当は好きではなかったという人も、ガロで書かざるを得なかったという雰囲気。君たちこういうの好きだろ感で作られた暗さではなくて、内部から滲み出ている素のグロさこそが作品に独自の魅力を与えているということでした。

漫画と音楽は違いますが、恐らくこの曲も似たようなものがあると思います。というか、J.A.シーザーさんの曲自体がそんなところあるんだけどね。

それはそうと、この曲の良さはやはり、ラジオ音源やカセットテープ音源、あるいはブラウン管からのビデオテープの音声みたいな雑音の混じった状態で聞くのが魅力増のポイントかもって感じのネットの意見に共感しました。

何でもかんでも綺麗な音質にすればいいってわけじゃないのだろうね。

 

さて、お次はだいぶマイナーかもって感じのボカロ曲。

 

2.14歳性砂状混脳/鏡音リン

 

2009年にニコニコ動画にアップされたbroiler氏のボカロ曲です。

この頃は、リンちゃんにハマっていて、リンちゃんの新曲が投稿されるたびに聞きに行っていたのですが、その中で異彩を放っていたのがこの曲でした。

私としてはクセになる名曲だったのですが、その当時から10年以上経つというのに再生数は5000回にも届いていなくて驚いちゃいました。ただ、そっと評価されるべきってタグがだいぶ前から付いている通り、知る人ぞ知る名曲って感じの位置が合っているのかもしれませんね。

厨二曲、お経ロックなど色々な評価をされていますが、気になる人はぜひ探して聞いてみてください。

ちなみにこの方の他の曲はもっと芸術的で暗い曲だったり、限界を迎えた感じの曲があったりするので、最近どうしているのかなってちょっと心配になったりもしたのですが、どうやら元気そうだったので安心しました。

 

最後に、こちらはオカルト好きな人の何割かが知っていそうな曲。

 

3.怠け者/ニッポニア・ニッポン

 

謎多きラッパーの曲です。CD1枚を出したあとに失踪したという噂があって、その噂のせいもあってか曲がより一層悲痛な叫びに聞こえてしまいます。

これもネットの書き込みで見て共感したのですが、本人は生きているのか死んでいるのか憶測が飛び交う状態なわけですが、その状況を見ながらどこかで笑っているといいですよねぇ。

さて、曲は2つあるのですが、その中でも私が好きなのは「怠け者」の方です。聞いていると身につまされるような思いになってしまうのは、私もまた不器用な方だからかもしれません。

聞いていると暗い気持ちになるのですが、それでもたまに無性に聞きたくなるんですよね。音楽って不思議です。

 

ってことで、今回は色んな意味で耳から離れない三曲を紹介しました。

いずれもヒット曲とはいえない存在でしたが、私のように刺さる人にはめちゃっくちゃ刺さる曲だと思うので、昔のヴィレバンみたいなアングラな雰囲気が好きな人はぜひ聞いてみてくださいね。