日本人の視点ではあまり見ない歴史描写が新鮮

 

『SHOGUN』

物語の舞台は、1600年の日本。

ジェームズ・クラベルの小説『SHOGUN』を原作とした歴史スペクタクルドラマです。


真田広之演じる吉井虎永は、徳川家康がモデルとされていて、窮地に立たされたところから物語が始まります。

日本の最高権力者である太閤の死後、五大老の一人として絶大な権力を持つ大名。しかし、他の大老たちから危険視されています。

 

 

コズモ・ジャーヴィスが演じるジョン・ブラックソーンは、嵐によって日本の漁村に漂着した英国人航海士で、鎖国状態の日本に突如現れた彼は、虎永にとって状況を変えるきっかけとなります。 ウィリアム・アダムス(三浦按針)がモデルとされています。

 

そして、アンナ・サワイ演じる戸田鞠子は、キリスト教に改宗した謎多き女性。通訳として虎永とブラックソーンの間に入ることで、彼らの運命に深く関わっていきます。 細川ガラシャがモデルとされています。

 

 

文化や価値観、言葉さえも違うものが衝突したり理解したりしながら戦国時代の緻密な心理戦が楽しめました。

特に、日本人ならではの空気を読んで己の役割を果たす姿や忠義を尽くすということは、まるで日本版ヴァイキングのような、誇り高い生き様が印象的でした。

言葉に重みがあり、自分が取った言動が受け入れられなければ切腹という形で償うことになり、所作の1つ1つに緊張感が生まれます。

 

真田広之の殿様がとてもかっこよく、威厳と威圧感があり、その姿に村人もすぐに畏敬の念を抱きます。

戦いの前、「えい、えい」と言うんですが、最初なんのことかわからず、続けて兵士が「おー!!!!」となって、「あー!えいえいおー!か!」となりました(笑)小学校の運動会以来に聞いた掛け声です。

 

大将が「えいえい」と呼び掛けて、配下の兵たちが「おー」と返すコール&レスポンスの形が正しいそうです。

 

「えいえい」は「戦う気はあるか?」の意味で、

「おー!」は「もちろんです!」の意味だそうです。

 

そして、物語の重要ポジションといえど、死は唐突に訪れ、観る者に衝撃を与えます。それがかなりひねりがあって面白い。

 

日本の歴史ドラマというのはどうしても大河ドラマのイメージが強いのですが、SHOGUNは大河ドラマでは描かれないようなことも描かれていると思います。

プロテスタントとカトリックの対立、宗教の政治介入なども面白いです。

 

また、古き良き日本の文化をみるのも楽しいです。

水を使わずに石や砂、苔などを用いて、山や川、海などの自然の風景を表現する庭園「枯山水(かれさんすい)」

詩(うた)を詠んで詩で返す、「贈答歌(ぞうとうか)」

にじり口から茶室に入って、茶の湯(茶道)を行うなど。

 

そして、言葉の1つ1つ、動作の1つ1つに当時の日本の文化や言葉遣いなど、細部にまでこだわった描写から、当時の文化への敬意が感じられます。

 

まだ観てない方は、グローバル感覚で描かれた戦国日本、日本の歴史を描いているのに海外ドラマをみているような不思議な感覚をぜひ味わってみてください。

シーズン2へと続くようなので、今後の展開が楽しみです。