相手がスネた時は、
もう困ることはない、と思ってた。

課題の分離。

「今この人は、自分の課題をこなしてる。
ワガママを言って、スネて、怒って、
小さい頃の心の傷を訴えてる」

そうとらえれば、
「ガマンしてきたんだね、
スネちゃってるんだね、
大丈夫だよ、僕が聞いてあげる」
(言えー!叫べー!泣けー!)、って思える。
この記事の時みたいに。




ところが!あまりに近い人だと、
一緒に感動する喜びなんかがあって、
相手の喜びを一緒に喜べたり、
喜ばせたいって気持ちがあったりするから

課題の分離

ってちと難しい。


こないだこんなことがあって…
(本人の了解を得ています)

彼女の誕生日に、
「プレゼント何がいい?」って聞いたら、
「お肉が食べたいです」ときたから、
「よっしゃ、まかせろー!」と思って、

茨城には常陸牛(ひたちぎゅう)っていう
A5ランクのブランド牛があってね、
これを彼女に食べさす!
って意気込んだのさ。
すごく楽しみになったわけ。
「よし、二人でおいしい肉を食べて
一緒に楽しもう!」ってね。

ところが当日、ステーキハウスに入って、
「なんでも、好きなもの食べて♪」
って言ったら、常陸牛じゃないのを
選んだのよ。値段は半分以下。

「いやいや、常陸牛食べようよ~、
値段なんていいからさ~」
「あたし、霜降りって量食べられないから、
こっちがいいの」
「え?せっかくの機会なのに?」
「だってこれ、一番おいしそう!
これが食べたい~♪」
「そ、そう?じゃそれにしな♪」

果たして彼女はおいしそうに
食べてくれました。
僕は一人で常陸牛を食べるのも
なんだかな、と思って
ただの和牛にしました。
(これもね、良くない!)

勝手に期待を高めてた訳だけど、
それが叶わなかったこともあって、
あんまりおいしくなかった(笑)
でも、彼女が食べたいものを食べて
喜んでる姿が、最高にうれしかった♪

ーーーここまでは、ハッピー♪ーーー

数日経って、彼女が
「神戸牛食べた、いいでしょー」って
自慢してるのを見てしまって…

その瞬間、怒りがこみあげてきて、
「な、なんだ、常陸牛はダメで、
神戸牛はいいのかーーー!!!」
「オレに常陸牛をごちそうさせるのは
気が引けるってのかーー!」って、
自分のスネが爆発してね~、
笑えぬほどに♪

そしたら出てくる出てくる、
どうせ自分なんか…
彼女の誕生日にも遠慮させて…

常陸牛食べたかったよー
一緒に食べたかったよー
高い肉ごちそうしたかったよー
なんだよー
なんだよー



どうにも心がザワついて対処しきれず。
それをね、ちゃんと伝えました。

彼女は本当に自分が食べたかった肉を
食べたらしい。
大満足してくれてたらしい。
値段なんて見てなかったらしい。
なんの遠慮ももってなかった。
確かにそんな人だったわ(笑)

現場では自分が喜ぶ方向で納得したはず、
なのに、どうやら自分は、
だいぶガマンしてたらしいと、
その時初めて気がついたんですよ。

「なあ、あの時、本当に
食べたいもの食べたのか?」
「食べたよ!すごく幸せだったよ!」
「でも一緒に常陸牛食べたかったんだ」
「それ、ちゃんと伝わってなかったよ」
「えー!伝えたよ、オレの中では
精一杯伝えた」
「そんな風に言われたら、あたしが悪い事した
みたいに思っちゃうじゃん!」

「あなたは罪悪感持たなくていいんだよ、
オレの心の中で起こってることを、
聞いてくれないか?」
「後になって聞いたら、
あの楽しい時間はなんだったの?
って思っちゃうよ!」
「頼む、心の古傷が叫び出した、
これはダミーなんだよ、
本当の原因にたどりつくまで、
話聞いて、手伝ってくれない?」
「やだよ!聞けない」

そこからプンスカ!な二人は
ギスギスになってしまいましたとさ。

近いほど、思いの分だけ、
こじれると厄介だー!

相手が初めて会った人とか、
たまに会う人とか、遠い場合はあんまり
気にしなくて済むよね。
なんなら嫌いになってもいいわけだし。

でもパートナー、親、兄弟とか
近い人ほど、
「わかってほしい」が出るから
「こんな気持ちになったよ」
「実はこんな人だよ」って伝えたい。
で、それをワガママととらえてほしくない。

でも、聞く方も責められてる気がして
二人の間に溝が広がっていく

僕らはお互い、相手を嫌いになるポイント
ドンピシャリだったけど、
二人とも、その先の信頼を前提にできた。
(痴話喧嘩を世界にさらすことに了解を得ています)


「どうしてわかってもらえないんだ?」と
「いつまでも聞きたくない話をしないでよ」
の間で、お互いに諦めずに伝え続けて。

罪悪感を持ってない方は、
悪いと思わなくていい。
ただ、聞いて、
「そうか、そうだったんだね。」
って言ってほしいんだ。
スネてる本人は、
心の古傷を、目の前の相手に訴えてる。

それを、ゴリ押しで
訴え続けて。

ある日、パァッー!と霧が晴れて、
「聞くよー!」と言ってもらえた。

聞いてもらっただけでうれしかった。
自分の痛みや弱みを、
ただ「そっかー」って
聞いてもらえるだけで。
イヤな自分、ダメな自分、
嫌われそうな自分を、
当事者の近い相手に、
話すのも、聞くのも、
相当勇気がいるね。

でも、訴え続けてよかったよ。
「肉問題」として
爆弾抱えてた気分だったけど、
1か月経ってやっと
問題じゃなくなりました。




もし自分がスネちゃって、
相手に話を聞いてもらいたいけど
聞いてもらえないとき、
相当こじれちゃったときは、
「あなたが悪いんじゃない、
自分が持ってる心の古傷が、
いま悲鳴をあげてる。
私の話を聞いてみてくれない?」
って、伝えてみてはどうだろう?

近い人ほど「分かり合う」前提も
同時に確認しながら、
罪悪感を持たずに。持たせずに。










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は~、幸せな眠りにつきます☆



心屋認定心理カウンセラー
猪狩純一(いがりじゅんいち)
ガリさん