今日茨城の山を回っていて思い出した蚊の話。

昼の暑い日差しの中アブラゼミがミーン!、ミーン!と
ケタタマシク叫ぶ声が静まって、
ヒグラシがカナカナカナカナ……と風情のあるトレモロを
奏で始める夏の夕方、
どこからともなくやって来て、人さまの血を吸って、
あのプックリとしたかゆ~い吸い跡を残して去っていく、
鼻持ちならないヤツ=蚊。

ヤツは血を吸う前に、人さまの肌に唾液をチュウーっと注入します。
で、血と唾液をシェイクしておいしく飲んでいきやがるんです。
そうしないと血がヤツの体内で固まってしまって、
逆に命取りになってしまう。
その唾液が人さまには毒となってかゆみを引き起こすわけですが、
これ、蚊の深い愛情だとも思うんです(笑)。

もしかゆ~くならなかったら、僕らはいつまでもそこに突っ立って
もっとたくさんの蚊の餌食になるかもしれないじゃないですか。
一度刺されると、僕らはもう刺されまいとして
動いたり、防虫剤を吹いたり、その場を離れようとする。
すると蚊の仲間たちはみすみす獲物を逃すことになる。
だから、かゆ~い思いをしたということは、蚊から
逃げろ~というメッセージをもらったことになるじゃないですか。

つまり、蚊目線で言うと、
「ワタシは自分のためにアナタの血を吸わせてもらうわ。
けどアナタのために、ここにとどまっていることは良くない
っていうことを伝えておくわね。」
という愛ある関係になっている(笑)。
これは利己的であることによって利他的であるという
自立した愛だと思うのです。

ちなみに肌に唾液を残さないためには
完全に吸いきってもらうというドMな対処法と、
吸ってるところを横から指でハジくという
テクニカルな方法があるそうです。

Wikipedia 「カ」を参考にさせていただきました。



心屋認定講師を目指すマスターコース35期受講中
日本メンタルヘルス協会基礎カウンセラー