眠い目を擦りながら、翔太は紺碧色のカーテンをゆっくり開けた。
5階のベランダからマンションの傍を走る電車に薄っすら雪が積もっているのが見えた。
由香と会うのは、今日で3回目だ。
初めて会ったのは、2週間前の今日と同じ雪の降る土曜日だった。
翔太は、いつもと変わらず昼過ぎに起きて、家で過ごしていた。
ふと、時計代わりの携帯電話と見ると、大学の同じ研究室の祐介から着信履歴があった。
どうせ、他愛もない用事だと思い、翔太は近くのコンビニに出かけた。
遅めの朝ごはんを買い家に戻ると祐介から、電話がかかってきた。
翔太は面倒くさそうに電話に出て、
「はいはい?」
「おう翔太生きてたか?いい知らせだ」
「何がだよ?」
「今日、違う大学の女の子とコンパをする事になってな、人数が一人足らないんだ、
おまえ来るか?」
・・・コンパ?2週間後のクリスマスも全く予定の無かった翔太は、
一瞬躊躇ったが、神様がくれたチャンスだと思い、
「行く行く。行きます、祐介様」
5分前まで、寝起きのテンションだった啓太だったが、
一瞬にして目が覚め、不安と期待に入り混じった表情になっていた。