結果から言うと、27kmほど漕いでたらしい。
今日の支笏湖はベタ凪ぎ。
初めての「美笛キャンプ場」からスタート!


昨日は「走れるだけ走るぞ。」
だったけど、これだけ水の状態が良いと今日は「漕げるだけ漕ぐぞ!」の意気込みで。
まずは「風不死(フップシ)岳」の麓を目指して。
名もない清流が流れ込んでいます。
さて、フップシに到着。折り返しても良かったのだけど、向かいにそびえる「恵庭岳」がどうしてもこっちまで来いと言うもので、支笏湖横断を決意!
ここで「できる・できない」の判断を誤ると、取り返しの付かないことになる。実際に強風やうねりで舟が操作不能となり、戻れなくなった人の死亡事故が起きている事を知っている。
支笏湖は水温が低く、しかも急激に深くなる。容易に人の助けが得られる環境にないため、何かあっても自己責任で乗り切らないといけない。
だからライフジャケットやドライスーツなど保命装具はきちんと着け、万が一でもパニックにならないよう、心がける。
ここは午後に北西からの吹き抜ける風が強くなり、うねりが出てくる事が多い。そうなると戻るべき美笛キャンプ場へは向かい風となる。

今日は、微風、吹いても南風。大丈夫だ。
近づく恵庭岳。
ここまでくると、スタートした美笛からも離れていくので心折れそうになり、先に見える建物を目指してみたが、何やら様子がおかしい。
2014年豪雨の土砂災害で大打撃を受け閉鎖した「オコタン野営場」だった。人の手が入らないと、ここまで傷むものか。
まさに廃墟。
土石流がこの建物の半分を押し流してしまったと思われる。
土石流が起こった側の恵庭岳。山頂からくっきり筋が通っている。
気を取り直してゴールを目指す。
この区間は、元から道路がないか、あっても通行止めになっているため特に静かで、自然の音だけを楽しめる。

美笛も間近に迫った頃、カヤックとSUPを楽しむ人に挨拶。
すると岸辺では「クロテン」が人の目を気にせずエサを探しているところに遭遇。この写真では倒木の向こう側に写っています。

また、70センチ程のアメマス(このエリアでは捕獲禁止)がジーっとしているところを見つけた。

やっとの思いでゴール!
途中の上陸は2ヶ所、6時間を漕ぎきって、なんだか今日ばかりは人がいるキャンプ場で良かったと思えた。
ここ美笛キャンプ場はかなり自然深い場所にあり、過去の豪雨では流されてしまい、再建したそう。
またこの辺りには樹齢何百年という巨樹も群生しているのだけれどその前に立つと、人間は何と儚くも弱い生き物かと実感させられる。
さて、帰り道の支笏湖通りでは、ずっと気になっていた場所に寄り道。王子製紙水力発電所。
奥まで行くと、想定外のいい景色と現役で活躍する土木遺産が見られ、感動!
この週末は、ランニングもカヤックも「やりきった」感があり、心もカラダも充実している。
やっぱいいよな、北海道!