今回はキャロル・キングの『You 've got a friend (君の友だち)』を取りあげたいと思います。ちょっと前にこの曲を歌う機会があり、歌詞についてもいろいろ思うことがありました。キーが自分にあったのと、いろんなアーティストがカバーしてるので選んだのですが…(もちろんキャロル・キングが大好きなんですが)😅
歌詞については自分はこれを人前で歌うのにしばし迷いがありました。
ちょっと荷が重いなと…思ったのでした😅
私は歌は歌詞から入ることが多いのですか、これはさすがに自分の言葉としては出てこないものだと思ってます。
今までも、この先も(悲しいかな)ないかもしれない…😭
「困ったときはいつでも私の名前を呼んで。呼んでくれたらすぐあなたのそばに走っていくからね!」
美しく優しい人の暖かさ、癒しの表現ですよね。
歌として本当に素晴らしいメッセージです✨
でも泥臭い個人としてどの顔でこの歌を歌ったらいいのか?
困ってる人、疲れている人に何ができるのか、おそらく大したことはできないし、むしろ相手がしてほしいのはそういうことじゃないかもしれないとかあれこれ悩むことでしょう…😰そして逆に自分が誰かに頼ってもいいのよと言われても…そんなに負担はかけられないし、好意に素直に甘えられないとか思っちゃうかも…😂人間関係に素直に飛び込めない寂しい大人になってしまったのかもです(・ัω・ั)
人を助けたい、ボランティアをしたい、そんな仕事を一生の職業として従事したいという気持をもつ人もたくさんいらっしゃるでしょう。でもそれを全うするには、気持ちだけではとてもかなわない。どんなことにもくじけない支えがないとなかなかできません…💦
それが宗教的な倫理観の人もいるでしょう。おそらく多くの方は職業として自分を律しているのではないでしょうか。すごいなぁと思います。いろんな食い違いの多い人間社会で個人の感情をコントロールして人々を支えてくれてるんですよね。
自分はこの歌を歌うときは呼びかけてもらう側に立って「困ってるとき、疲れている時は自分から助けてほしいって言葉にしよう…」という思いで歌いたいと思いました😅それなら自分も心を込めて歌えるなぁと…
曲に戻ると…
ふと思ったのはサイモン&ガーファンクルの『明日に架ける橋 (Bridge over troubled water)』とほぼ内容が同じだなぁと素朴な感想を持ちましたね。 キャロル・キングの『君の友だち』の出だしは
When you're down and troubled
And you need some loving care
And nothing, nothing is goin' right
Close your eyes and think of me
And soon I will be there
To brighten up even your darkest night
君がまいっちゃったりトラブってたり
誰かの優しい支えがほしかったり
ほんとに何一つうまく行かない時
そんな時は瞳を閉じて僕のことを思ってみて
そしたら僕はすぐにそこにいる
君の真っ暗な夜を明るく照らすために
という感じで寄り添うような低音から始まるんですが、同様に『明日に架ける橋』も同じように低音でこんな歌詞から始まります。
When you're weary
Feeling small
When tears are in your eyes
I'll dry them all
I'm on your side
Oh, when times get rough
And friends just can't be found
Like a bridge over troubled water
I'll lay me down
(repeat…)
結局ワンコーラス歌詞を載せてしまいましたが今回はキャロル・キングをメインに取り上げてますので気になった方は聴いてみてくださいね。一世を風靡した名曲です。ちょっと訳しますね。
君が疲れちゃって
なんだか自分が小さく思えたり
涙が滲んできちゃったら
僕が全部乾かしてあげるからね
僕は君の味方
そうだよ、逆風吹くときも
友達が誰もいなくなったときも
荒波にかかる橋のように
僕は君を支えるから
(くり返し)
ほぼ同じように優しい感じですよね(◍•ᴗ•◍)❤
気になったので調べたら同じ頃にリリースされたものでした。キャロル・キングは1971年に、ポール・サイモンは1970年に発表しています。同じ年にビートルズの 『Let it be』、マーヴィング・ゲイの『What's goin' on』も1971年に発表されました。ジョン・レノンの『Imagine』、ジョン・デンバーの『故郷に帰りたい(Take me home, Country roads)』もこの頃の曲ですね。
なぜ、マーヴィング・ゲイを持ち出したかというとこの曲はモータウンっぽい明るい曲なんですが反戦をテーマにしているんですね。とても胸が熱くなる歌詞を優しく歌っています。聞き覚えのある方も多いと思います。
Mother , mother
There's too many of you crying
Brother, brother, brother
There's far too many of you dying
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today
Father, farther
We don't need to escalate
You see, war is not the answer
For only love can conquer hate
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today
……
(続く)
このあとこそ訳したいところですが今回は触りのみで話を進めたいと思います。
だいたいの訳としては
お母さん…
たくさんのお母さんたちが泣いているんだよ
君たち…
たくさんの兄弟たちが死んでるんだよ
道を見つけなきゃ
今日ここに愛をもたらす道を
お父さん…
エスカレートする必要はないよね
戦うことが答えじゃないよね
愛だけが憎しみを打ち負かすものなんだからさ
道を見つけなきゃ
今日ここに愛をもたらす道を
(続く…)
今あげた一連の歌はアメリカにおけるベトナム戦争(1955~1975)が長引いて反戦のムードが高まる社会情勢の中で生まれてきました。犠牲者の家族や帰還兵の心の傷に寄り添いながら慰めや救いのメッセージを与えてくれる曲としても意味深いものです。
この頃日本では沖縄の返還協定が結ばれ、1972年に琉球諸島及び大東諸島(尖閣も含まれる)の返還が行われ沖縄県が復活したとありました。またパキスタンと東パキスタンの抗争もあったりと現代の歴史に疎い私でも、今日のウクライナとロシア戦をニュースで聞くたびにリアルに恐れ慄く気持ちが当時もあったんだろうなと思います。世界史は本当に戦いの歴史なんですよね(歴史嫌いの私…でも勉強は必要ですね)💦
明らかに権力に盾をつけないのは人間の弱さでもあり生き延びる手立てでもあります。今、今日この時間でもロシアとウクライナの戦争がリアルタイムに報道されてます。ロシア政府が15年の懲役とか脅かしても戦争に反対するおばあちゃんや幼児もいてプラカードを挙げて抗議するする姿を見てると、どうか権力者に目を覚ましてもらいたいです。その道をみんなで見つけようというマーヴィン・ゲイの歌詞が尊いですね。
キャロル・キングのこの曲も平和な世の中で他人とは少しの距離がほしいという人には響かないでしょう。でも戦禍の中で極限の精神状態に疲弊した人々に何か自分のできることをしてあげたいという気持ち、気持ちだけでもそっと寄り添いたい、それを歌で届けたいという状況…今もそうなっていくのでしょうか?…を理解すれば本当に他人事ではなく自分事ですよね😭
最後にこの戦争においてロシアが兵を引くことを本当に心から祈りたいと思います。
では長くなりましたが最後にキャロル・キングの『君の友だち』を訳しましょう(◍•ᴗ•◍)❤
(作詞曲 キャロル・キング)
You 've got a friend
When you're down and troubled
And you need some loving care
And nothing, nothing is goin' right
Close your eyes and think of me
And soon I will be there
To brighten up even your darkest night
君がまいっちゃったりトラブってたり
誰かの優しい支えがほしかったり
ほんとに何一つうまく行かない時
そんな時は瞳を閉じて僕のことを思ってみて
そしたら僕はすぐにそこにいる
君の真っ暗な夜を明るく照らすために
You just call out my name
And you know , wherever I am
I 'll come runnin'
To see you again
Winter, spring, summer or fall
All you have to do is call
And I 'll be there
You 've got a friend
ただ僕の名前を呼ぶんだよ
そしたら僕は
どこにいても走って行くよ
君に会いに行くよ
春夏秋冬 いつだって
君がすべきこと、それは声を上げることだ
そしたら僕が行くから
君には友達がいるじゃないか
If the sky above you
Grows dark and full of clouds
And that old north wind begins to blow
Keep your head together
And call my name out loud
Soon you'll hear me knocking at your door
もし君の頭上の空が
暗くなって、雲が立ちこめて
あの嫌な北風が吹きはじめたとしても
落ち着いて
僕の名前を大きな声で呼んでおくれ
そしたらすぐに
君のドアをノックする音が聞こえるから
You just call out my name
And you know , wherever I am
I 'll come runnin'
To see you again
Winter, spring, summer or fall
All you have to do is call
And I 'll be there
You 've got a friend
ただ僕の名前を呼ぶんだよ
そしたら僕は
どこにいても走って行くよ
君に会いに行くよ
春夏秋冬 いつだって
君がすべきこと、それは声を上げることだ
そしたら僕が行くから
君には友達がいるじゃないか
Now, ain't it good to know that
you've got a friend
When people can be so cold?
They'll hurt you, yes, and desert you
And take your soul if you let them
Oh but don't you let them
(repeat)
ねえ今想像してみて
人々がとても冷たい時に
君には一人の友達がいるんだって思えるって
いいことだよね
傷つけられて、そう、見捨てられて
魂まで持っていかれるよ
もし君がそれを許したならね
でも君はそんなこと許しちゃだめなんだよ
(くり返し)
今回も長々とお付き合いして頂いた皆さま
ありがとうございました!
人々の気持ちが安らかで、命が大切に育まれる世の中が世界中にあふれることを願いたいと思います。🌱🌱🤗(◍•ᴗ•◍)❤