2016年12月4日
この日は、北海道の大地を95年間走った留萌本線が廃線となり、その幕を閉じた。
ペンライトを持った大勢の鉄道フアンが別れを惜しんだ。
留萌本線は、テレビの朝ドラ(すずらん)や
高倉健主演の映画にもなった舞台だが、
この鉄道は、「九転十起の男.浅野総一郎」が開いた
雨龍炭鉱の石炭を運ぶために開発されたのであった。
まさに、龍が出そうな未開の山奥。
そこが、炭鉱開発により、人々が働きはじめ、鉄道が引かれ、
その起点である「増毛」は町として、その歴史を刻み始めた。
増毛は、増毛のパワースポットでもある。
ニシンの漁場でもある。
私の大学時代のフランス語の同窓生であった なかにし礼氏の小説、歌の舞台でもある。
このまま、人々が去り、見捨てられてしまうには、あまりにも惜しい
「観光スポット」としての魅力を備えているはず。
雨龍炭鉱開発の大元となった 「空飛ぶ龍列車」でも観光向けに走らせる
市民イベントの企画があれば、いいなぁ~。
ところで、浅野が最初に雨龍炭鉱のある辺りに着眼し、踏査を行ったのは
明治20年代。
妻のサクを伴い、脚絆姿で、熊除けの鈴を鳴らしながらの
険しい道なき道。勿論、人など住んではいない。
この地の本格的開発は市の広報や、
また、「鉄道と炭鉱のマニア」の方のHP「忘れられた町.雨龍炭鉱 」に詳しく
是非、皆様も見ていただきたい。自らの足で分け入った記録たが、危険なところなので安易に立ち入らないようにと書かれている。
産業が生まれれば、人の生活が始まり、閉じれば 疲弊する。
例え、石炭埋蔵量がまだあっても、そこに「人の意思」が消えたとたんに、荒れになってしまう。町というものは、「人の努力 」で生まれもするし、廃墟にもなる。
今、云いたいこと。留萌線の歴史を観光資源にし、
「鉄道」というものをも観光資源にし、
その他の産物をさらに有名にることで、
新しい観光資源とできる可能性がここにはまだあるはず、
ということ。