清貧、と言っておきましょう。
実に慎ましい幼少時代を過ごしました。
希望、欲望のほとんどは、
「お金がないから」
という言葉で、きれいに片づけられてきました。
当時はこの状況をかなりを嘆いたものでしたが、
ハングリーだったこの時期も悪くなかったと、
今となっては思います。
満たされない部分を補うべく、想像力(妄想力?)
が、希望がかないやすかった子供より、発達したような気が、
今となってはするからです。
実際、ちびやまにゃんこは自由に空を飛んでいました。
脳内で、ですが。
そんな子供時代を経て、無事、小学校を卒業。
中学入学を前をした春休み、頭を占めていたのは、
何部に入るか。でした。
年の離れた姉の存在もあって、少女マンガの熱心な読者だった私は、
「部活」というものが、いかに充実した学生生活において重要なものか、知っていたのです。
そうです!! 出たかったのです。脳内から、リアルへ!!
熟考の末、いかにも少女漫画脳らしい結論がでました。
そうだ。。。体操部に入ろう!!新体操部へ!!
結論が出たものの、後から、自分は極めて体が硬く、
マット運動が主だった学期の体育は通知表が2だったことに気付きました。
このままではいけない。きっと体操部に入るような子は、
バレエとか習ってたみたいな子たちばっかりなんだ。
が、しかし「できる」と「やりたい」なら、問題なく後者を優先させた私。
まだ妄想の国から出国しきっていなかったのかもしれません。
その日から私の、柔軟体操地獄が始まりました。
春休み丸々、一日も休まず、一日4時間以上柔軟体操。
若さゆえ、暇さゆえ。かもしれません。
テレビを見るときは両足を広げ、
上半身を低いお膳のようなものにもぐらせ、顔を出して観る。
等々の、亀田兄弟か、古くは巨人の星かってくらいの
オリジナリティーあふれる特訓のおかげで、
春休みが終わるころには脅威の軟体ボディーに生まれ変わりました。
さて、そうしていよいよ体験入部(的なもの)で、柔軟体操をした私の感想は、
「あれ? みんな結構ふつうじゃん」
でした。どうやら私はいきみすぎていたようです。
が、おかげで周囲の反響は大きかったです。
まるで中国雑技団を観るように歓声をいただき、
「すごい!! にゃんこさんってバレエやってたんでしょ?」
きらきらした目でそう聞かれ、思わず頷きました。
わぁ。とまた歓声があがりました。
やまにゃんこの人生において、一番大勢の人についたウソかもしれません。
つづく。


