タカヒロとの関係が旨くいっていることで俄然仕事への威力も増し、どうせなら同伴やアフターも頑張ってみようとそれらにも積極的に取り組んでいった。
早速同伴の約束をこぎ着けた私は、2月頭の同伴当日、お客さまの仕事が終わるまでカフェで待機することにした。
やはり仕事がずれ込んだらしく、到着するまで30分は掛かるとお客さまから連絡が届いた。
そのままカフェで待っていると、私の携帯電話に見知らぬ番号からの電話が掛かってきた。
今となってはキャバクラで自分の携帯番号だけを教えるという事はざらにあり、これもそれらのお客さまから掛かってきたのだろうと思った。
私は何もためらわずにその着信を受け取ると、聞き覚えのある声が電話の向こうから聞こえてきた。
???『よう、ノリだけど元気にしてた?(^^)』
2ヶ月半ぶりに聞いたそれはどことなく疲れきったような感じがした。
私は『え!ノリ!? 本当にノリなの!!?』と信じられずに聞き返した。
するとノリは力なく笑って
ノリ『俺だよ、ノリだよwww』
と言い直した。
実乃果『ノリーー!
何やってんのぉぉぉ!? ……グスッ
もう待たせすぎでしょぉ!……ぅぅぅわああぁぁぁん!★』
ノリ『お前ぇ……泣きすぎだってwww』
実乃果『だって、だって……ずーっと待ってたんだもん! ……うぇっぐっ
生きてた!
ホントによかったよぉぉぉ!! びぇぇぇぇん!』
ノリ『そっかwww
待たせてごめんなぁ(^^)』
店内に他の客がいるにも関わらず私は感極まって泣いた。
ノリ『この番号になったからよろしくな(^^)
俺もようやく落ち着いたことだし近々会うかぁ?(^^)』
実乃果『うん、会おう。
会いたいよ。……グスッ』
ノリと2月中旬に会う約束をし、私はこれから同伴があるのと、あっちはこれから店内準備があるということで手短に電話を終わらせた。
タカヒロのことはどんな男性よりも好きだけれど、私の心の中にはノリの存在も大きかったらしい。と、電話を切った後でしみじみと感じた。
2月16日、ノリと会うために家の近くのカフェで待ち合わせをした。
久々に目にしたノリの姿は見るからに痩せ衰えていて、以前のような覇気はなかった。
実乃果『元気なさそうだけどちゃんと食べてるの?(・ω・;)』
ノリ『まぁ何とかな(^_^)』
私があーだこーだと聞くまでもなくノリの方から近況報告をしてくれた。
今△△駅の□□っていうキャバクラで働いているなど、包み隠さず色々と聞かせてくれた。
そしてノリは重い口を開き
ノリ『今の店が軌道に乗るまでは俺たち従業員に給料が入らないんだ。
その上、従業員が経営資金を工面しなくちゃいけなくて……
もし良かったら実乃果から少しお金を借りたいんだけど……。』
と相談を持ち掛けてきた。
今ノリが働いているお店は新店舗らしく、まだまだ経営が困難みたいだった。
私はとりあえずノリが希望とする金額を聞いてみた。
ノリ『とりあえず20万あれば助かるかな……。』
と、かなり言いにくそうだった。
キャバクラで働いている私からしても20万という額は大金だ。
けれども、生活費や携帯代以外にお金を使うことがなかった私は貯金もそこそこあった。
少しためらったものの、私はその額をノリに貸して上げることにした。
カフェを出てすぐにATMにいき、出てきた現金をノリに直接手渡すと
ノリ『本当すまない……。
ありがとうな(-ω-`;)』
と、肩をすぼめてそれを受け取った。
そして『これからホテルにでもいく?(*´ω`*)』と、ノリにやんわかと誘われた。
そんな余裕はないんじゃないの?と私は戸惑ったけれども、ノリなりの感謝の形なのかもしれないと思いそれを承諾した。
ノリと会うのは月に2・3回しかなかったけれど、お互いの仕事が終わり居酒屋で飲んでからそのままホテルに泊まる、という流れが定着した。
しかし、店内準備の他にスカウトやその他諸々で動き回らないといけないということで10日に1回くらいしか電話は出来なかった。
一方タカヒロとのメールや電話は、それに反比例するかのように頻度を増していった。
そんな関係のまま4月を迎え、大型連休前である4月20日にタカヒロから一通のメールが届いた。
タカヒロ『今度BoAのダンス教えて(*´∀`*)』
と、おねだりモードのタカヒロ。
しかしメールだと説明がまどろっこしいと思った私は、タカヒロの同意のもとあっちに電話を掛けた。
実乃果『ダンス教えてもいいんだけど、その前にPVとか持ってないから覚えられないよぉ(^_^;)』
と、半ばウヤムヤにしようとした。
と言うのもあれを完コピできる自信がなかったからだ(-ω-`;)
すると
タカヒロ『PVなら俺が持ってるし貸すから覚えて(*´ω`*)
ゴールデンウィークにそっちに帰るからそんときに渡すよ(^^)』
実乃果『お、おう……((((^_^;)』
26日なら空いてるとタカヒロに言われるも、こっちは運悪く仕事が入っていた。
けれども会えるなら会いたい!と思った私は、夜仕事があるけど夕方の数時間でいいなら会えるよ(*UωU*)とタカヒロに伝えた。
するとタカヒロは、それでいいよ(^^)と即座にOKをしてくれた。
ダンスを教えるという大役を任されたものの、あれよあれよという間にタカヒロとのゴールデンウィークの予定をGETしちゃいました(≧∀≦)♪イヤッホーイ
4月26日の午後5時。
タカヒロの地元の駅に集合した二人は、とりあえず一服をするために近場のカフェへと向かった。
私がタカヒロ王子に見惚れていることや、心の中でグヘヘヘッとなっていることは毎度の事だから割愛しますwww
私はカフェの席につくなり開口一番に聞いた。
実乃果『んでBoAのPVは?(゚∀゚ )』
タカヒロ『あー大阪に忘れてきたwww』
実乃果『ちょっと何それぇwwwww
これじゃー何のために会ったのか分かんないじゃんwwwww』
すでにダンスを覚える気満々モードに切り替わっていた私は、タカヒロの突如の裏切りにもう笑うしかなかった。
特に行く当ても考えていなかった二人はそのままお互いの近況報告をし合った。
とはいえ、彼氏の諸事情を話す気はなかった私はタカヒロの報告をメインに聞いていた。
すると、ふっと店内のBGMが私の耳に留まり、何気なく頭に浮かんだ話題をタカヒロに振ってみた。
実乃果『そーいえば最近モンパチにはまってて彼らのアルバム聴き倒してるんだぁ♪』
タカヒロ『お前もモンパチなんて聞くんだな(^^)』
実乃果『うんwww
知ったのは彼氏が薦めてきたからなんだけど、そしたらお店のカラオケでも歌われるようになってビックリしたよぉ。
いいよねぇモンパチ(*´∀`*)』
と同意を求めると、
タカヒロ『そうか?
あんなんどこでも転がってるよ。
海外にはうんぬんかんぬん…』
と、意外にも批判的な意見を頂戴した。
別に彼氏自慢をしたつもりではなかったのだけれど、タカヒロにはそう聞こえてしまい反論したかったのかもしれない。
たとえそうだとしても、私が良いと言っているものに対して否定的な意見をしてくるのは流石にちょっとイラッとした。
まぁこんな事でタカヒロと喧嘩をしたくはない私は、大人な対応でタカヒロの話に相づちを打つことで丸く収めることにした。
はぁ、私って大人やわぁ(*´ω`*)
たわいもない話を一通り終えた頃
実乃果『これからどうする?
特に予定決めてなかったけどさ(・ω・*)』
とタカヒロに聞いてみると
タカヒロ『そうだなぁ……。
ホテルにいっちゃう?www』
と、あっさりと爆弾発言をしてきた。