ちるさくら海あをければ海へちる 高屋窓秋
いや~、桜もすっかり散って、葉桜になってしまいましたね。
桜というのは、満開の時ももちろんいいですが、散りゆく姿というのもいいものですね。散った桜が絨毯のようになるのも、水面に浮かんでいるのも、風情があります。残念ながら、海へ散る桜は見たことがないのですが、ぜひ見てみたいですね。
さて、桜花の終わりの季節を迎え、「畢」という言葉を思い浮かべました。「おわり」と読むのですが、この字って、「華」と似てますよね。吉野弘さんの詩に、「畢」というのがあります。
畢 吉野弘
「畢」、猶
「華」の面影宿すかな
(「おわり」、なお「はな」のおもかげやどすかな)
散りゆく花に、満開だった頃の面影を見ながら、残りの春を楽しみましょう。