こんにちは。

 

里親歴13年のじゅんこです。

 

我が家は現在8人家族。

夫・私・長男・次男。三男・双子の娘、   そして委託中の里子のいっ君。

 

いっ君はやんちゃ盛りの可愛い5歳の男の子。

 

我が家に来て3年になりました。

 

そんな彼とのリアルでゆる~い日常を    お伝えしています。

 

今回は過去の委託を振り返ります。

 

今までで一番短い委託の話です。

 

 

 

昼すぎに児童相談所から電話がありました。

 

今夜過ごす場所が決まっていない

赤ちゃんの委託の打診でした。

 

明日には乳児院で受け入れ可能なので

それまでお願いしたい

 

という話でした。

 

 

今までこちらの都合が良ければ

委託の打診は全て受けてきました。

 

外せない予定があって断ったこともありますし、

OKの返事をして待っていても

他の里親さんが受け入れたため委託されなかったケースもあります。

 

 

今回は委託するのに何の問題もなかったので

最初の電話で「受け入れます」

と返事をしました。

 

 

それまでは委託の打診があると

その都度家族に確認していましたが

里子にメインで関わるのは私。

 

協力してもらうことはありますが、

家族が反対する理由がありません。

 

むしろ赤ちゃんが家にいると

家族みんなが和やかになるので

特に子どもたちは、赤ちゃんウエルカムの状態でした。

 

 

だから、

この頃には緊急の委託の時は

私の判断で受け入れを決めていました。

 

このケースでも

「家族には帰宅してから伝えればいいか」

と事前に伝えませんでした。

 

今考えるとメールくらいしてもよかったとは思いますが…

 

 

正式に委託の依頼の連絡があり、

児童相談所の職員が家まで連れてきてくれることになりました。

 

これはケースバイケースで

児童相談所で引き渡しの場合もあります。

 

自宅や病院などから直接里親委託になる場合は

児相の職員が我が家に連れてきてくれます。

 

 

いっ君には

「赤ちゃんが来るけど今日の夜だけお泊りして

 明日はお別れだよ」

と伝えました。

 

 

いっ君が委託されてから2度目の赤ちゃん受け入れ。

特に嫌がることはなく

 

「早く赤ちゃん来ないかな」

と余裕のいっ君。

 

 

今回は1歳4ヵ月のとてもおとなしい女の子。

歩行はしっかりして、離乳もほぼ終わっていました。

 

児童相談所の職員と

引継ぎをしてから抱っこをすると

嫌がる素振りはないものの

全く表情を変えず、体もこわばっています。

 

とても緊張しているのが伝わってきました。

 

 

そんな時は無理に関わることは控えて

子どもからの動きがあるまで見守ります。

 

 

赤ちゃんを私の膝に座らせたまま

いっ君や実子たちといつも通りにやりとりします。

 

しばらくすると少し表情が和らいできました。

 

 

昼から何も食べていないと聞いていました。

夕食の時間の後に来たので

お腹が空いているはずです。

 

私の膝に座らせたまま少量のご飯を食べさせてみました。

 

全く食べる様子がありません。

 

 

そのとき

 

「パンパン」

 

とっても小さな声を上げました。

 

 

ちゃんと意思表示してくれた!!

 

 

食パンしかなかったので、

急いで白い部分を一口大に切ってお皿に出すと

手で持って食べ始めました。

 

やっぱりお腹が空いていたようです。

 

食べてくれれば一安心。

 

 

その日はお風呂は入れず寝かせる事にしました。

 

寝る前にいっ君に絵本を読むと

集中して見ている赤ちゃん。

 

家でもたくさん読んでもらっていたんだろうなぁ

 

今回はママの体調不良による委託でしたが

それまで丁寧に関わっていたことが想像できました。

 

 

今まで受け入れた16人の里子ちゃんのうち

最初から絵本を見ることができたのは

今回の赤ちゃんといっ君の2人だけです。

 

それ以外の子は全く興味を示しませんでした。

 

”絵本は読む習慣がないと見ることができない”

ことがよくわかります。

 

 

興味を示さなくても根気強く読み続けると

絵本を見るようになります。

 

大人が楽しそうに見ていると

子どもも興味を持ってくれることと

 

我が家での生活に慣れてきて

絵本を楽しむ余裕が出てくるからだと思います。

 

 

 

赤ちゃんは抱っこするとすぐに寝てしまい

布団におろしても朝まで一度も起きず

あまりにもスムーズで心配になるほど。

 

 

機嫌よく目覚めた朝からは

1人で部屋を歩いて探索できるようになり

おもちゃを見つけて持ち歩いています。

 

昨夜より表情が柔らかく

目が合うと笑ってくれてホッとします。

 

納豆ご飯を少しと食パンを食べてから

機嫌よく遊び始めました。

 

 

そんな平和な朝の早い時間に

児童相談所から連絡がありました。

 

これから引き取りに行きそのまま乳児院へ連れて行くとのこと。

 

急いで荷物をまとめているときに

私が何かを落としてしまいました。

 

それを見て声を上げて笑う赤ちゃん。

 

 

初めて声を出して笑った~!!

 

とっても嬉しい反面

もうすぐ児相の職員が迎えに来る時間がせまっています。

 

せっかく慣れ始めたのに・・・

 

 

迎えが来るまでの20分ほど

2人でおもちゃのやり取りをしながら遊んで待っていました。

 

とっても反応がよく声を上げて笑う赤ちゃん。

 

楽しそうにしている姿をみて

複雑な感情が抑えられませんでした。

 

 

チャイムが鳴って児相の職員が入って来ると

急に顔がこわばる赤ちゃん。

 

一晩の様子を伝えて、

乳児院へのメモと荷物を渡し

職員に抱っこされた途端に泣き出しました。

 

 

その姿を見たときに

我が家に来てから

一度も泣いていなかった事に気付きました。

 

 

我が家で過ごしたのは半日だけ。

 

昨日から激動の時間を過ごし

ようやく慣れてきたと思ったら乳児院へ。

 

仕方ないとはいえ

子どもの環境が変わりすぎる現実に

いたたまれない気持ちになりました。

 

 

 

実はこの話には後日談があります。

 

 

赤ちゃんを受け入れた乳児院はいっ君が生活していた場所。

 

後日遊びに行った際に

当時の様子を聞くことが出来ました。

 

 

とてもしっかりした赤ちゃんで

最初から乳児院になじんでいたそう。

 

「昔からここにいたっけ?」

 

と職員で言い合うほど乳児院での生活を

受け入れて楽しんでいたそうです。

 

 

その話を聞いてとても安心しました。

 

ほんのわずかの時間でも

自分の関わった子が幸せに過ごしていた!

とても嬉しい報告でした。

 

 

 

今回は今までで一番短い

あっという間の半日だけの緊急一時委託の話でした。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。