先日、「ああ、これは完全に職業病だな」と思う出来事がありました。
彼女の遠ーーい親戚の方が亡くなり、少し離れた葬儀場まで会葬に行くことになりまして。
彼女、彼女のお母さん、そして僕の三人で弔問へ。
会場はこじんまりとした落ち着いた葬儀会館でした。
⋯⋯が。
職業柄、どうしても見てしまうんですよね。
スタッフさんの動き。
「あ、この人すごく気が利くな」
「導線いいな」
「今の声かけ自然だったな」
などと、完全に会葬者ではなく同業者目線で見守ってしまう僕。
そんな中、お経が始まり、焼香も終わり、法話の時間になりました。
⋯⋯ん?
聞こえにくい。
お坊さんの声が、大きくなったり小さくなったりする。
まるで音量調整に失敗したラジオ。
ふと見ると、お坊さん、ピンマイクを使っていました。
ああ、ピンマイクか⋯⋯。
個人的には、こういう場面ではマイクスタンドの方が安心だと思っています。
誰に向けてのアドバイスか分かりませんが、僕は心の中で静かにマイクスタンドを推しました。
すると、法話の途中。
お坊さんがピンマイクを指さして、ひと言。
「これさ、電池切れじゃない?」
その瞬間。
ビクゥッ!!∑(O_O;)
いや、僕はスタッフじゃない。
今日はただの会葬者。
喪服を着た一般人。
なのに身体が勝手に反応する。
もし自分がスタッフ側だったら、これは胃がギャァァァァァァとなるやつです。
静まり返った通夜のホール。
厳かな空気。
その中で、お坊さんからまさかの公開ダメ出し。
これは焦る。
絶対に焦る。
たぶん、そこのスタッフさんも心の中で「ひぃぃぃ!」となっていたと思います。
結局、法話は最後までところどころ聞き取れないまま終了。
帰りの車内では、三人で、
「あれ、絶対焦ったよね」
「スタッフさん、内心すごかっただろうね」
などと話しながら帰りました。
そんなわけで、僕はやっぱりピンマイクよりマイクスタンド派です。
もちろん、スタンドは出し入れの手間があります。
でも確実に声は入るので。
通夜の法話でマイクトラブル。
会葬者なのに、なぜか心拍数が上がった夜でした。