「おい、ウンコくさの! 何があったか、説明しぃえ~!!」
「いや、そんなん、女友達の前で言われへんやん」
「説明しぃえ~!」
「いや、ここで言って、ややこしいことなったら、めんどくさいし」
「クサいんはお前のウンコじゃ~!!責任取りぇ~!!」
保健Tを送って帰ってきたばかりのドクターKに、黙秘なんていう権利は与えられていませんでした。
彼がしぶしぶと、でもニヤニヤしながら語り始めます。
女子も含め、みんな耳ダンボ。
ここからは、ドクターKの証言による再現VTRです。
「」の後にたまにある→()は、せんえつながら私JKが、保健Tの心の叫びを翻訳こんにゃくしております。
☆☆☆
「ちょっと待って~。そこの回ってる子、ちょっと待って~」
「あれ~♪ どうしたん~」→(キター!!!)
「いや、駅まで送ってくわ~」
「え~そんなんわざわざいいのに~♪」→(フィッシュオ~ン!!)
「いや、止まってって」
「え~そんなん悪いわ~♪」→(こいつもちょろいわ~)
「いや、そのクルクル回るん止まってって」
「ほんまに送ってもらっていいの~♪」→(きょうは帰らんぞえ~!!)
そして、2人は並んで心斎橋の駅へと向かって歩き出します。
「きょうの飲み会楽しかった~?」と、ドクターKが話しかけます。
「ドクターK、ヒロTの方ばっかし見てたね~」→(まずはジャブ、と)
「いや、そんなん正面に座ってたし、しゃあないや~ん」
「ふ~ん」
「何? もしかしてヤキモチ焼いてんの?」
「別に~」→(かかった~♪)
「はっきり言ってや~」
「でも、N医大やしな~」
「え、何? N医大知ってるの?知り合いでもおるん?」
「別に~」→(これはシャレにならんから言われへんな~)
そんなどーでもいい会話をしているうちに、2人は駅に着きます。
そして、階段を降りる。
改札口前。
そこで唐突に、保健Tがモジモジし始めます。
「私な~、実はな~、終電もうないね~ん」→(この医者、トロイな~。察せよ~)
「ええ~!!そうなん?どうすんの~?」
「どうしたらいい~?」
「そんなん言われてもな~」
「…」
「とりあえず、みんなのとこ戻ろうか?」
「それはイヤ」→(こいつホンマに医者か?空気察せよ~)
「じゃあ、どうすんの?」
「もう~」
「何?」
「もう~、分かるやろ!」
「え?」
「もう子供じゃないんやから、分かるやろ!」
「何?2人でどっか行こうってこと?」
「もう~」
「何?じゃあもう1軒飲みに行く?」
「もう子供じゃないんやから、そこまで言わせんとって!」(セックスやセックス!!)
「何?ラブホとかそういうこと?」
「もう、そんなん言われへん」(やられたモン勝ちやで~!!)
「でも、オレ、荷物とか店に置いてきてもうたし」
「やっぱりな~」
「何?」
「私に本気やったら、店戻ってサッと荷物取ってきたらええやん」→(めんどくさいって言うたらしばくど~)
「そんなん言うても、みんなで遊んでるのに悪いやんか~」
「意気地なし!!」
「そんなん言うても・・・」
「もういい!私、帰る!」
ポカ~ン、である。
改札口に1人置き去りにされたドクターK。
ポツ~ン、である。
☆☆☆
ギャハギャハギャハギャハ、ギャハハハハハハハハ!!!!!
「なんじゃそりゃ~!!」
「めちゃくちゃおもろいやんけ~!」
「あの子連れてきたん誰や~!」
「ワタシ~!」
「責任取りぇ~!」
そう、
忘れられない夜は、こうして徐々に加速していった。
その終焉へ向けて。
一直線に。
ヒロTによる僕の心のブレーキが、その効き目を失っていく…。
(つづく)
2006/11/04